第6話 ゲームじゃない!?
6話 ゲームじゃない!?
あのあと、バトル好きっぽい爺さんの隣にいた婆さんが緑色のもやを俺にかけてくれたら全身の痛みが引いた。
「ガハハハ!いつも言っているだろう!シュウジ、お前はその余裕の無さが命取りだと。」
シュウジくんがめちゃくちゃ睨んでくる
いや鞘入りとは言え獲物を振り回し、ちょっと押し返されたらそれを抜くとはヘナチョコも良いとこやろ肝が座ってないよ
「それでなコウタと言ったか、カリンとシノはいささか世間知らずでな。流行りのあの遊戯があるじゃろう?精騎士とか言うヤツ。アレでチーム組んでやって欲しいんじゃ。」
「オッケェ!爺さん!なんか事情がありそうだし良いぜ!だが、こういってはなんだが俺は女に縁が無くてな。めっぽうがさつなんだが箱入り娘に耐えられるかい?」
「ガハハハ!そのぐらいアクが強い方がアレも良い経験になるだろうさ!」
ズガァン!と地響きが響き、外を見るとシノがカイトにひっくり返されていた。
まあまっすぐ行ってぶん殴るしか技が無さそうだったからな。カイトからしたら簡単だろ
─────────────
「では、よろしくお願いしますね。」
ここはゲーム内、カリンお嬢様からフレンド申請がと共に丁寧な挨拶をしてくれる。
「よろしくしたいのはやまやまだけどさ。目的はなんなのよ?最終的に何をすれば良いんだ?」
俺のその言葉にカリンお嬢様は答える。
すると「内緒ですよ?」とプライベートトークモードに切り替わり、端末に映像を映してのカリンちゃんの講義が始まった。
曰く、このゲームはゲーム風に再現された“とある異世界の巨大な島”であり、自分達は術、魔法で再現された分体であると。
で、実は自分達の世界と幻獣や妖精が住んでいるこの異世界のバランスが崩れて世界に穴が空きかけているそうだ。
何処か知らないとこに世界の穴が空いて気づかないよりはマシだろうと現実世界と異世界の“緩衝地帯”として「精騎士物語オンライン」を国の内部機関と世界の魔術機関が手を組んで整備したらしい。
でだ、こっから先が問題なんだがその世界の穴を広げて現実世界に幻獣を呼び込んでめちゃくちゃしようとしてるやべー組織があるらしい。
それが「ヴィルヴィ・オ・ヴェルデ」とか言って、悪い妖精を集めて世界を思い通りにしようってんだってよ。
「今さらだけど陰謀論じみてるよな」
隣にいたカイトが首をひねる。
「まあでも嘘じゃなさそうよな。俺達みたいな一般人を騙す理由が無いし。ぶっちゃけ自分の迷惑にならなければ好きにすりゃあ良いんだけど」
シノが横からジト目でボソリと言う。
「宗教関係の過激派もいるから仮にそういうのが幅を利かせればアニメや漫画、フィギュアやプラモがつまらなくなるでしょうね」
「カイト!!俺許せねぇよ!うぃるうぃるナントカって奴らをぶっ潰そうぜ!!俺が待ってる1/100超機動乙女バルキリーブレイブが作中機体全部出るまで多々買わなきゃあいけないんだよ!そんなんが幅利かせたらシリーズ畳むかもしれないだるるォ!!!!」
「たりめーよ!!今を輝くスーパーアイドル「アイビーベル」!その不動のセンター藤沢ことかの道を阻む路傍の石は!たとえ山の様な巨石だろうが!小指の先の様な小石だろうが!ぺんぺん草が残らない様に取り除いてみせるッッッッ!!」
あっ、カリンお嬢様とシノちゃんの目線が極寒に
しょーがないだろ!女っ気が無い男子高高生はそんなもんだって!
「見つけたァ!てめぇを探してたんだ!お前のせいで俺ァ視聴者に笑われっぱなしなんだよ!!ボコボコにしないと俺の気がすまねぇ!アニキ!今ですぜ!!!」
この前ちょっかいをかけて来たタクマがダミ声を上げながらこちらに近づいて来る。
その直後にゴシャアアン!と背後の壁を破壊しながらムキムキの男が現れた!
「俺は金さえ貰えればなんでもやる精騎士の用心棒ヨシキ!そこのツチノコ連れてる奴!てめぇに恨みはねぇがぶっ潰してやる!!!」
身体が岩でできた巨漢が目の前に現れる。
俺は即座に股下を潜りヨシキと名乗った男のアゴをカチ上げる。
崩れた壁から通りに弾き返す。
表を歩いていたプレイヤーが野次馬が集まって来た
「てめぇ!いきなりぶん殴るとか卑怯だろうが!」
「卑怯なのはどっちだ!椅子に座って話をしてる所に「今ですぜ!」はねぇだろうが!」
「うるせぇ!!!てめぇよくもこの俺のアゴに良いのを一発くれやがったな?俺からもお返しだ!ゴレム!!合体!!!」
ゴレムと呼ばれた岩の巨人がヨシキと融合して身体が岩で出来たヨシキが出来上がる。
「フハハハハハ!これぞ精騎士の上位プレイヤーに許された上位スキル“合体”!契約した妖精と一体化するスキルよ!!!」
俺に向かって拳を振り下ろしてくる。
躱したが、地面が爆発した様な衝撃と土煙があがる
ひゃー!!スピードはイマイチだがパワーは一級品だな!ヨシ!
「オラァ!その勝負うけてやるよ!!ノコ!合体!!!」
俺の両腕がヘビ皮に包まれる。
そこに巨大な拳が振り下ろされた!
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