第2話 変わった昼休み

 俺は、ぼっちに優しい。屋上……ではなく、校舎裏で昼休みの時間をつぶしていた。

 それにしても、屋上はなあ。フィクションではさんざん、人がいないって言ってるけどよ、実際全然そんなことなくて、陽キャとパリピが支配している地獄空間だ。


 それに、教室は陽キャ、パリピ。あとなんだっけ?中キャ?だったっけ?

 も教室にいる。

 まあ、俺みたいな陰キャは、誰からも求められていないので、昼休みも孤独に過ごすのです。


 片手には最近お気に入りのラノベ、もう片手には缶コーヒー握っている。

 Bossの缶コーヒー。

 なんだっけ。Wって書いてあるやつ。


 あれが最近は気に入ってるんだよ。

 まあ、あれだ。Bossは微糖って書いてあっても、全然微糖じゃなかったりするからな。


 ベンチにはついさっき食べ終わったばかりの、コンビニのおにぎり。

 具材はツナマヨと鮭。その隣にはファミファミリーチキチキンの残骸(要するに袋)が置かれている。

 ちなみに、俺が一番好きなコンビニはファミマ。


 ファミファミリーチキチキンが美味いんだよ。


 これが本当の孤独のグルメ。ぼっちは孤高の戦士なんだよ。


 あー。本おもしれえ。

 やっぱラノベだな。


 その中でも持ち運びに優れた、文庫本のラノベが好き。


「ジーー」


 まーたなんか視線を感じるよ……。


「ねえ」


「あんたってどうしてそんなに本読んでるの?」


 え?何を聞きたいの?

 どういうこと?

 聞きたいこともわからないし、聞いてる意図もわからない。

 まあ、そのままの解釈でいいんだよな。


「あー?本が好きってのと、あと昼休みこんな時間をつぶせるような友達もいないしな」


「あっそう」


 なにが聞きたかったんだ?一体。


「あんた、いつもここでご飯を食べてるの?」


 え?何が聞きたいんだ?

 まあ、直訳でいいよな?


「うん。そうだけど……」


「へー。ふーん。そうなんだ」


 なに?てか、あんた大丈夫なの?

 グループとかないんですか。


 なに?性格がきつくてはぶられたのか?

 それなら仲間だな。ユーアーナカーマ。


 とかそんなこと思っていると、沙奈さなは去っていった。

 いったい何がしたかったんだ?


 俺、怖いんだけど。


 なんてことを考えてると、もうすぐ昼休みも終わる。


 俺は飲み終わった缶コーヒーをゴミ箱に投げ捨てて、教室へと向かった。


 やべえな。五限目遅刻する。

 どうやら、かなりの時間。校舎裏にいたようだ。


 廊下は走っていないが、それなりに早歩きで。


 次の授業なんだっけ。


 あっ。現国か。

 いやだなあ。厳しい先生じゃねえかよ。


 説教だけは勘弁してくれよ。


 俺はそう思いながら、廊下を駆けていった。

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