第六話 開戦月影
・訪問とその先に見える糸にすがる人は
私は、もう一度彼を訪ねた。日を改めてまたとの約束だったからだ。「さて、活動を見せてもらおうか」「見せてもらうも何も、もう知ってるんじゃないですか」あいも変わらず飄々とした野郎だ「諜報活動は行っていない」「えーあんなに優秀な部下をお持ちなのに」部下という言葉に引っかかった、いつもは彼女達や嫁さんとからかってくるが今日は部下だ、もちろん言葉のアヤかもしれない、だか私は真実を掴みかけた「あの誘拐事件、関わっているのか」不思議そうに首を傾げだ、「なんのことだい」BORNのメモリーを机の上に播いた「ツテがあってね、入手した」「何が言いたいの」「コレを手に入れた場所だ、そこには君の定義する私の部下が居た」「いただけでしょ」「問題は持っていた人と彼女達の状況だ、そもそもこれは君との取引で渡したものだ」「あぁいい取引だった」「これを持っていたのは、新山英二、調べたけどこいつここ以外の組織に所属していたらしい、しかもかなりの高級幹部だ」「…」「次に彼女達の状況だ、彼女達は誘拐されたと言っている、Night とSteelのメモリアルだそうだ、これはどこで手に入れたんだっけ」「…」「そうかい、これも取引で渡した、そして新山英二の部下春純麗彩はBLINDメモリアルだった、コレが何を意味するか分かるかな」「分からん…」「取引履歴見てみようか、おやおや一年前の取引でえ」端末の1年前の日付とBLINDの箇所を指差す「君との取引履歴だ、この頃はまだお互い腹のさぐりあいをしてたよな」「もういいだろ」「BLINDは反則だろ戦闘が起きていたらどうなっていたか、まぁ言いたいのは」「わかった、俺の負けた、俺がやった」「彼女、君の定義する部下達を誘拐した、まだ数は未定だが少なくとも三本のメモリーを流失させた、活動資金も言えないようなことに使っていたのでしょう、何に使っていたのかな」「言えねぇよ」「私の心に温情があるうちに言ったほうが良いぞ、いかに君とはいえ、君は他人なんだから」「アウトダストのメンバーと繋がって、欲しいっていうから、そしたら内部分裂し始めて、んでアイツラの方についた」「ほー理由かなにかあるのかい」「金」「シンプルだ、実に、」「悪かったなァッ」[FLAG]ブォンと風圧で押しつぶされそうになる、これだけでメモリアルと一般人の差を痛感させられる「悪くわ無いが、ツメが甘いな」[destroyデストロイ]横槍ならぬ横剣が差し込まれる「こいお前らァ」FLAGメモリアルを旗頭に数十名の武装集団がどこからともなく出てきた「龍様、お逃げを、ここは私に」「任せた、いいかお前は裁かれる覚えておけ」「殺れェー」龍様の目が赤く光るのを確認したのち、戦闘の構えを取った「ディザスティックホロー」周囲にドーム状の刃を形成しまずはシンプルなワンオワワンの形に整える「速刀、参ります」ガヂィィンと気迫と力がぶつかり合う「投降してください、龍様にもそう言われています」「投降して何になる、罪を吐いたら、実験動物にでもするつもりだろう」「龍様はそんなことはしません」「いーや奴はやるね、血の一滴でも売り物にするやつだ」「龍様への侮辱と捉えます、黒死轟刃」早い刃がゴウッと飛んでくる、黒い残光を残しギリギリで防いだ「その旗頑丈ですね」「でなきゃ死ぬだろ」「死にはしませんよ」FLAGは高く飛び、自分の存在を鼓舞するかのようなモーションから[エモーショナルドライト]旗を付きたて辺りにインパクトを押し付ける更に、[炎・勝利の旗]炎を纏いそのまま攻撃を押し付ける、ここで切り札を切ってきたかと、それに答える「双刀、参ります」「死ねぇや」旗の作り出す陽炎の先にある本体を捉えた「神罰」龍様から直接ご指導いただいた当に必殺技と言うものだ、基本は二刀流で私の場合は剣をクロスさせ一気に振り抜きダメージを与えるというものだ「投降されますか」「いやしないよ」明らかにFLAGの声ではないというのがわかった、フラフラと先ほど戦闘不能にしたはずの戦闘兵が近寄ってきた、さながら吊るされた人形のように、シュルシュル、過敏になった感覚は近寄ってきた糸を見逃さなかった「あーあ僕のお人形が、これじゃお人形遊び出来ないよ」「奇怪なことを言って惑わす気か、何者だ」仮面に手をかける、そうとうな自信なあるとみていい「僕は、仁奈見政照句
・アリエス交流前で出会う確率の計算式
首藤礼家と出会って、色々と見えてくるものがあった、メモリアルは私達だけじゃない、先輩がいるというだけでも心強いものだ、あんな胡散臭い奴の話よりもよっぽど信用できる、態度からしてウソではなかろう「またしても、女子高校生が失踪しました、場所はアリエス坂前交差点付近で…」最近アリエス坂前交差点で、死体が発見され続けているらしい、まさか私達を狙って、ピロンとスマホが鳴った、礼家さんからだ[最近アリエス坂の前交差点付近で女子高校生達の首なし死体が発見され続けているらしい、しかも結構な人数だメモリアルが絡んでいると見て間違いないな、調査に乗り出す協力してくれるか]えーっともちろんですと[ありがとう、犯人は女子高校生ばかりを狙っているらしい、お前二人に護衛二人を付ける何かあったらすぐにでもメモリーを使え良いな]ハイと返信した[よし、具体的な作戦だ、まず定刻にアリエス坂前交差点に制服で集合、一ミリでも怪しいもしくは話しかけてきたやつが居たらとりあえずノれ゙、総攻撃で一網打尽にする、何か疑問はあるか]無いですと[よし、ありがとう、定刻はおって連絡する]
「おっはー」「えー可愛いーダイジョブなよスカートで」「違うよキュロットだよ」たしかに又は開いておらずくっついているプルルルッ…[そこから東に20メートルレッドの反応だ]玲奈は疑問を率直にぶつけた[レッドの反応ってなんですか][メモリアルの反応があるってことだとにかくいけ、怪しい動きをしたやつが居たら電話の呼び出しをしろコールがあればすぐに行く]恐らくは近くに待機しているのだろう、わたしたちのコールが突撃の合図だ、目の前には左に植木と塀、その横にベビーカーを押して歩く奥さまと制服を着た二人組その後ろを若い男性三人組、向かって道路側にベンチに腰掛け本を読む男の人と女の人、女の人は男の人の腿に手をおいて片手で本を読んでいるその奥にはタクシー待ちをしている男性そのやや左後方にヒールを履き気品のある女性が居る、ざっとこれくらいだ、特に怪しいところは無く殺人をするようには見えない。「ねぇ誰が怪しいと思う」美咲希に耳うつ「私はねぇあの女の人」ヒールを履いている気品のある女性を指していた、確かにミステリアスな雰囲気を醸し出している。私達は道路側で待機したベビーカーを見過ごして制服を着たを女子生徒が通り過ぎ、男性三人組を見送って、怪しさ漂う女性が近づいてきた、カツッカツッとヒールの音が近づいてくる、緊張感は男性の大きな声で遮られた「おースゲー」「なになにコスプレ?」「なんかやってんの今日」否応に目線がそちらに向く、そこには…
・神の裁きが始まる
午前2時まだ日の昇る前だ、そんな静寂を約束されたかのような時間に、大きな声が聞こえた
「神の裁きだァ」またしても龍君の発作が始まった、手を大きく広げ窓を全開にして叫んでいる、この世界に来てからと言うものおかしなことを言うことはあったが最初に言ったおかしなことはこの「神の裁きだァ」だ派生形に「神の裁きが始まる」や「神が人を裁くのか」など様々だ、これさえなければイケメンで優しくて、女性が寄ってくる素晴らしい人なのに、電波な発言が目立つためか中々定着しない、寄ってくるのは金目的の女だけ、そして真の魅力を知っているのは私だけ、本当に勘弁してほしい「龍君、6人目の秘書さんがいらっしゃっていますよ」「あぁすぐに行く」どうやら発作は収まったらしい、それはそうと一体何人の秘書さんを持てば気が済むのだろうか、龍君のお気に入りになろうと必死になっており研鑽を積んでいるのはわかるのだが、龍君の女性秘書となるとかなりレベルが高く容姿は勿論能力も高くなければならない、なりたいと言う人は多いが入れ替わりも多く水商売堕ちした娘を何人も見ている、最近になってようやく落ち着いてきた方だ、今日来た彼女は恐らくは泊まりとなるだろう、食事の準備をしなくてはならない「あっん、龍様、私は秘書にンッ残れますよね」艶かしい声使いで龍君にねだって来る、恐らくはもう行為は始まっているのだろう「お前の頑張り次第だな、ほらユルくなったら、堕とすぞ」秘書さんの業務の9割はこれだ一般女性ならすぐにユルくなってしまうほどのモノをお持ちなのにこれはあまりに残酷すぎる、彼女には申し訳ないが耳を塞ぎ食事の準備に入った、さて今日は何にしようか「望月さん」深月さんの声だ「ハイッ?」「こんなものが」そこには、噓と敵と大きめに配置され、下の方に解読できない暗号のような物がズラズラ並んでいる「今どき紙なんて珍しいですね、誰宛ですか」「分かりません、いかがいたしましょう」「龍様は今行為中です、終わったら提出しましょう」噓と敵、なんの関係もなさそうだ、いたずらの類稀だろうか、にしては手が込んでいる龍君の言う神の裁きと何か関係が…
・突然切られて何を語れるのか
昔、辻斬りというものが横行したそうな、路上に殺意を隠し通りすがりを切る、等の昔の話だ現代で言う通り魔とはまた違うらしい、眼の前のそれもまさに辻斬りといって良いものだった、ただ一つ切られる対象が私達以外に見えていないことを除いて、三人組の男性はスマホのカメラを向け撮影奥様は少し振り返った後また前進した、私は気付いたあの人たちはこの異様さに気付いていない、ちょうど女子学生がいたあたりだ黒いモヤがかかっている大まかには察するに首の位置に人たち入れたらしい、二人の身長はほぼ同じだったから、一太刀で二人いったのだろう、私はすぐにコールした[Lightning][HEAVYWeapon]奴はメモリアルだ、直感でそう感じたこんな芸当ができるのはメモリアルだけだ[Smoke]「こんな大っぴらに見せつけんなよ」礼家の声だ後に[Wing][Game][Noise]は依田夏希 宇沙美音六 石井乃愛のウチの誰かなのだろう、途端視野がモヤがかる「音響データだ位置を共有する」はっきりと視認できるくらいまでシルエットが見えた「市街地戦になる、被害の少ない箇所へ誘い込む、Game割り出せるか」「勿論だ」すぐに近辺のマップが眼前に出てきた「この通りを直進一キロ左に360メートル進むともう使われていない廃墟郡があるそこへ行こう」「あぁ終わったら土下座だな、よし新人、霧が晴れたら廃墟へ最短距離で行け、私達がうまくおびき寄せる、ウチらはあんまり戦闘向きじゃないんだよ」「「了解」」バチバチッバチッ体中が活性化する「Wingお願い」ブワっと強い風が起き、先輩方の姿を一瞬収め、彼女の手を取った「美咲希ちゃん行くよ」飛ぶように駆けた「しっ死ぬぅ」
・誰?
「ハアッハアッ」艶かしく湿りを飛び出し声で息を切らすのは6人目の秘書さんだ「龍君、こういったものが届いておりましたが」暗号の書いてある紙を手渡した「やはり間違いでは無かったのか」「はっ?」「望月、神は世界を統べている、当然見ている、全てな、ついに嫌気が指したか、全て消したいと思ったのかは分からんが人類は未知との遭遇と敵対をしているらしい」「へ?」頬をムニュとされた「メモリアルは救われる、真の救済は死ではない、私の作る社会だ」何を言っているのかは皆目わからないがとにかく龍君は正しいと信じることにする「龍君、お食事ができおりますので、秘書さんとぜひ」「んっ秘書は放置で、深月に避けといてって言っといて」「かしこまりました」夜も更けてきた、あの暗号は何だったのだろうかと思いを巡らす、思えば龍君は謎だらけだ知っていることのほうが少ない出会ったときからそうだ単に優しい人と思っていた、思えば人体実験だったのかもしれない、メモリーに触ったのはこの世界に来てからだ、彼は美月さんに会いたいという理想のためにここまでするのだろうか。
・糸が垂れる先
誰かの鼻歌が聞こえる、あのクラシックの名曲アイネクライネナハトムジークだろうか、心地の良いリズムで音を刻む、どうやら別の部屋で聞こえているようだ、ベッドから起きてそこへ向かう、キィと古めかしい戸を開ければ中性的な背格好の人が紐を器用に遊ばせ人形を動かしていた「あっ起きた」「H、これはどういうことだ」「名前で読んでよ、ただでさえ仲の悪い理由でアウトダストは分裂したんだから」「お前みたいなキモい奴がいるからだ」「失礼な、あの窮地を救ったのは私だぞ」確かにそうだこいつがいなければ俺は死んでいたさ、いや死んでいるならまだいいほうだ「利益と権利欲しさに、外部にメモリーを売りつけてさ命知らずだよね」「どこまでしってる奴を」「どこまでも、かな」また紐を操り人形遊びをし始めた、こうなったらだれの話も聞かないと諦め外へ出た、とは言ってもアテはない、飛び出してきたようなものだ、なん気なしにアウダスの基地へと向かう、少し外れたところにあり「やっぱ立地ワリぃよな」とつい声に出てしまう見張りが何人かおり、それらを当たり前のものと素通りし部屋に入る、とは言ってもやることはない、ヤツの顔が浮かぶ、ヤツにやってることはバレている、今更何が出来るかと開き直り、徹底抗戦の構えを取らざる追えない、このアウダスの弱点は中間層の不足だ、下級構成員はまぁまぁいる、上級構成員も居はする、中間層はほぼいない、そんなトップダウンな感じでよいのだろうか「ボス、来客が」「通せ」戸を閉め現れたのは女だった「白崎狐香露って言います、よろしくね」「女がなんのようだ」「あら、つめたいのね」「いいから」「ふーん、ねぇ神に興味はある」「帰ってくれ」「まぁまぁ、話くらい」「宗教はお断りだ」「違うって」「何が違う」「龍君の話よ」「あいつの」今にも出ていこうとしていた足の歩みを戻し、席へと戻った「んであいつの話って?」「あのこ神様に目をつけられてるの」突拍子もない話だ、やはり迷惑な宗教がらみの話か「嘘だって思ったでしょ、じゃあこれ見て」彼女が左手なかを見せる「ペン、じゃないな、メモリー、どこで」Paradoxメモリーだった、見たことも聞いたこともないメモリーで只者ではないという証明にもなった「知りたい?、君の知らない世界を知ることになるよ」訳が分からないが何か重要な事を知っていると見て間違いない「知りたいな」
・政府のお犬さんに嘘を見抜ける知能は備わっているのか
新中央警察総合部署は何やら騒がしかった、何やら今日新しい課が設立されるらしい、これはかなりのレアケースだしかも総合国際平和連合のお墨付きでとのことだお墨付きとは言っているが圧力のことだろう総国連が動くとなれば相当のことなのだろう、だかメディアはそれを報じないそれはよくあることだ、新しい課が設立されるにあたって私が総監に呼び出された、概要は聞かされていない昇格も心当たりはなく懲罰も同じだ、だとしたら…面倒事はなるべく避けたい、だか市民の安全が第一だそう腹をくくり総監室をノックした「入れ」無駄に豪華な戸を開け「失礼します、湊沙也加警部補呼び出しに応じ参りました」腹から声を出さねばならず少々苦しい、警察学校のときからそうだ青春恋愛を全てかなぐり捨て出世にのみ力を注ぎようやっと掴み取った栄光だ、今では鉄の女とかあいつは無理とか言われているが構うもんか「湊君、座りなさい」「はいッ」椅子に腰掛け総監と対面した、トントンとノックする音が聞こえる「入りたまえ」「ハァイミスターゲンジ」絵に書いたような海外の科学者のような人が場に合わないような態度で現れた「ハイハイシットプリーズ」「湊君ここからか話すことは今のところトップシークレットだ、こちらは…」「フォーレンSミラルバよ、ミランって読んでね」英語を習っておいて良かったと心から感謝し彼女の出したデバイスに目を通す「対ライミー用兵器開発報告書」なるものを見せられた「総監これは」「あまり大きな声では言えないのだけれど、君にはここの責任者になってほしい、異例の事態だそれなりの処置を取る」「違います、これについて聞いてます」「それはねぇそのーもっと上の人がそれをねぇ」「らちが開かないわ、これだからアジア人は、私から言うから」総監の隣を立ちグッと密着するほど距離を詰め話しかけてきた「それはねぇ総合国際平和連合の採択したプランなの」「コレがですか、あまりにも現実から解離しておりましたので」「良いの良いの私もそう思ってるし、でも日本にはこんな言葉があるでしょ"事実は小説より奇なり"って」「そうかも知れませんが」事実小説のようないやそれよりも奇怪な事件を何度も見てきたがどれも人の起こしてきたことだ、だがこれは違う漫画やアニメの中の世界の話だなにかの冗談が陰謀論だろう「嘘だと思ったでしょ」「えぇ」「はいこれ」総合国際平和連合の直々の正印と議員全員のサインが施された、議案書を眼前に突き出された「ぇサヤカさんこれは現実なの、これ見て」そこには見慣れた旗を掲げた戦車に屈強な歩兵達が映っていた「国連軍とアメリカ軍の混合軍ですね、何故?」「それくらいの敵がいるってこと」映像を見続けその答えが分かった「なにかの映画ですか?」「いーやリアルよ」「これは誰が操縦しているのですか」当にアニメや漫画の世界観で四足歩行のロボットに向かって進行していく様を見せられた、「だーれも奇跡的に鹵獲できた機体を調べたけどな~んにもなかった」「じゃあなぜ」「一つわかったことがあるの、メインプライオリティコードがね、対敵"人"だったの」「誰がなんのために」「わかーんない」「どうすればよいでしょうか」「今ねぇこの辺にいるのぉ」アフリカ大陸の方を指さした「でねぇわかんないけどアメリカの方に向かってきてるのぉまずいでしょ」日本は戦後から防波堤の役割を果たしてきた、まさかここでもとは「南アジアの方はどうするのでしょうこのルートではその方が犠牲になります、たとえ解決しても国際的にも問題になります」「そこはもう諦めるしかないよね」彼女はニコッと笑った「そんなことできません、総監私は降ります」「サヤカさん」また一段顔が近づく「アナタは自分の判断で他人がいっぱい死ぬの経験したことある?」「無いです」「私はあるのいっぱい死ぬの、さっきまで生きてたのに死ぬの、まだ若いのに死ぬの、話したこともある人が死ぬの、私の作った物で死ぬの、映像では生きてたのに…だからさ救える命くらい救おうよねぇサヤカさん」「救える命ですか」「ここで降りたら、救える命も救えないよ、アナタは優秀なんでしょ」私は市民を救いたい、守りたい一心で警察になった辛いことにも耐えたその果がこれかと問答する"救える命"この言葉がひどく頭の中で再生される「総監前言を撤回します、志願させて下さい」総監の十八番ゆっくりためてが発動された後「そうか、なら特別な班と格を与えよう、場所はうん8階を丸々手配しよう」中々の特別措置だ元々8階は相当大きい事件を扱う捜査本部が設置される階だ「ミスターゲンジありがとう」「二つよろしいですか」「いいぞ」「なぜ警察なのですか、いくら大幅な改革を行ったとてやることは変わらないはず、自衛隊や国防軍として活動ではいけないのですか」総監はただ上を指し呆れた表情を浮かべた、いくら他が変わろうと上が変わらなければ意味がない、最善を尽くすか「もう一つは」「南アジアの方は犠牲になるのですか」「まぁそうだな、総国連も機会経費として認識しているらしい、情報統制というのは恐ろしいもので、現に君もこの件を知らなかったのだろう、それにまだまだ南アジアは発展途上だ、そこを戦場最悪日本を戦場にして止めるより他無いよな、世界の真ん中、世界改革後も国名が変わらなかった数少ない国、世界の中央アメリカの考えだよ」クッソ過ぎるだろ、世界改革は旧世紀の悪癖を正すために行ったのにむしろこれまでを帳消しにしたのを良いことにこんな奇行に走れるのかと、日本は所詮はアメリカの防波堤かといつまで経っても変わらんな「まぁ受け止めて日本を守っておくれ今日付けて湊沙也加殿は特別警視司令として対策チーム4Fに着任となる、勲章は追って送る、よろしく頼む」敬礼し総監室を後にした「じゃあサヤカさん、荷物運び手伝って」「了解」「研究チームはねぇ4人くらいだよ、実働隊含めてね、すぐに仲良くなるよ、英語上手いし」「ありがとうミラン」「頑張ろサヤカ」これは本当なのだろうか今でも信じれないが、これは現実だ
・夜を闇と認識する視界は本当に真実を信じてよいのだろうか?
戦闘にはうってつけの廃墟だ、ちょっと位壊れたとてお咎めはないだろう、「いい、私がフルアクティブチャージ砲で撃ち抜く、そして玲奈がトドメね」「了解、いつでも来い」……ッ来る
ドゴゴッッン、インパクトと土煙が迫る「共有する」空中に画面が映し出される、シルエットでNoise.Wing.Smokeそして例の人斬りの姿だ「やつはなんのメモリーなの」「不明です、複雑な波動を出しており解析できません」複雑な波動か、それが一体何を表しているのかはわからない、土煙が晴れる「クッソ」WingとSmokeは戦闘不能になる姿と傷一つない黒々とし長刀を携えた正体不明のメモリアルが佇んでいた「「お前たちは青春してるか」」陽気な年上お姉さんに言われそうなセリフだ「惑わされるな、耳をふさげ」どでかい声が響き反射的に耳をふさいだ「チェストォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
一帯に飛んでいた鳥がボトッボトッと落ちていき、ビクッと痙攣を起こしていた「飛刀・夜」奴はそこに夜を創り出した「えっ効いて無い?」「斬刀・真夜」ゴヂッッン、天啓雷がスパークするほどの力がぶつかり合った「考えがある、チャージを続けて、合図したら同時に行って」「おっおう」「瓦斬・荒宵」とても読みづらいランダムな軌道の斬撃だ、まるで落ちてくる瓦のごとく「天地雷龍」それに応えるかのごとく超高速で刃を振り抜く、リーチの長い分私のほうが不利に思う、がこちらには速さと反射がある、どうやら奴の攻撃はカウンター型一回見てから攻撃するか、翻弄して不意をつく等の戦術を多用する、対処法は2つだ、相手の意表を突く、有効なSmokeとWingが動けない以上いての認識を超える必要がある、ならッ「真・龍迅雷」格段にスピードの上がった一撃が迫る刃は奴の脇腹に迫る、交わすか防ぐかの二択を取ることになる、だがここでその選択をしている時点でもはや負けである、脳にビシッと何かが流れた、奴と重なるようにモーションが横にずれた、交わすと言うことなのだろうか、予想は奴の足の動きで分かった「今ッ!!」「待ってましたアンコールのチェストォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」「Gミッションアクティブ行くぞッッ!!」超広範囲の音撃に高威力のチャージ砲が合わさり、動けなくしてからのトドメという効率的なフォーメーションが組まれた「Night.RecoveryforEscape」シュッ、夜に紛れて消えてしまった。
「逃げたか」「救援に回ろう」救援に向かおうとした、その時だ「ねぇ星の声が聞こえる」なんの声だ「ねぇなんか聞こえた?」「いや」「星の声が聞こえる、星の声流れ込んでくる、宇宙が見えるよ」また聞こえた「何なのいったい」「宇宙は広い、なんだって置ける、時だって止まる無限より高次元な空間、|可能性だって宇宙にはその広さの分だけあるの、未来だって変えられる、なんだって出来る、この……」徐々に薄れていった「大丈夫?」「宇宙、可能性って」「おら、何やってる応急処置くらい手伝え」
・探すものがあるなら
美月さん探しは捗っていない、最近はメモリー流出の件やあの文書のせいで楽しいことがいっぱいだ、さて今後どうするかまずはアウトダストを始末せねばな「なぁどうすれば良い」手に持っていた
「明日海外の方の船上パーティに行くんだ、一緒にどう」「もちろんです、龍様」「あいつが間に合ったから、びっくりするよ」「何でしょう楽しみです」
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
この物語は強姦、同意なき性交を助長するものではありません。
あくまで作品内の刺激の一つです。
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