第五話 神の姿を見る
世界を見る
「この世界も飽和して来たねぇ」「あぁ誰かさんが因果を変に弄ったからかな」毒づくように目を横に流した「何いけなかったの、成長を捨てた奴らの起爆剤になればと思っていたのに」「人間はそう賢くない」「じゃその体捨てれば」「嫌だよ、結構気に入っているんだ、それに苦労したんだぞ」「結構謎な部分も多いょねぇ」3人は液体の中にいる人間たちに目を向けた「苦労したょお、ホントに」「この宇宙も我々からすれば狭いくらいだが、これくらいになるとむしろ広すぎる」数多もの星々が煌めく宇宙はこの身体でなければ見ることはできなかっただろう「ほらギュネーも見よう、そうすれば良いアイディアが浮かぶかもよ」そうかなとどこまであるのか、分からない宇宙を見つめてみた。
・見えないってことは
こと美咲希は、メモリーを見つめていた、使わないほうが良いことはわかっているじゃあどうしろというのだ「白﨑さんに返した方が良いのかな、でも選ばれたって」あのメモリーを渡された時の様子を浮かべていた"なら聞いてみてよ"とっさにLINEを開いた「ねぇ小学校の時のこと覚えてる?」「小学校の時かー」玲奈は頭に思い浮かべてみた「あれ」「なんも思い出せんw」笑ってみたが本当に思い出せない、びた一文何もかも破片すら思い出せない「認知症かな」「そうかもw」このときはなんとも思わなかった、気に留めずスマホを閉じた遠くの方で母が夕食だと呼んでいる。
・意地の悪い人達の織りなすブレンド
今宵の龍君は一段と趣味が悪い、他校で美人と噂の紗綾先生(22)を連れ込んでほとんどア~ンして貰っている、デレデレしながら食べるならまだ分かるが一切表情を崩さず視線も彼女の方を向いていない、そしてもう一人アパレル系の会社に勤務されているOL愛彩さん(21)歳のタイトスカートを捲り上げ、やや大きめの尻を突き出すパヂッンと激しめに叩いた、ひぅっと弱々しい雌の声で鳴いたのち、龍君はりんごジュースをご所望され、すぐに用意した「あっ龍君、グラス持ってくるの忘れちゃった、すぐにご用意致しますね」「いや良い」そう良い、直に飲むのかと思っていたら、彼女のアナルの窪みにジュースを流しズズッと啜った、それ故に少しづつしか飲めないが、対面していた私含め、名月さんもドン引きしていた「龍君、それは非常に不衛生でございます」「そうか」また啜った「龍君、グラスご用意します」早々に用意し、ジュースを取り上げ、グラスに注いだ「ここから飲んで下さい」「そうか」「龍君、何かお悩みですか」席に座りグラスに口をつけた、龍君にそう問う「あるといえばあるが」「龍君、今晩は私と二人きりでどうでしょう」「それも、そうだな、名月この人たちの部屋を用意して」「御意」「先に待っている」そういやこいつ等誰だっけ、龍は物欲しそうな顔をしている女二人を置いていき、自室に戻った
・見えてきた
「ホントーに思い出せないの」「うんマジで」「遠足でおやつ交換したのも」「うん」「クラス皆で合唱したことも」「うん、全く」「マジか、なんかあったの」「わからん」「玲奈ちゃん、おはよー」美月さんが来た、その大人びた声にさっきまでのささやかな悩みなど忘れていた「この前ガチャ引いたら星6出たんだー」「すごーい、私出てないよぉ」「私も」「火力6桁いったよ」「えーじゃあボスも楽勝じゃん」「ワールド9まで行ったよ」「すごー」「美月さまー、幸運をお分け下さい」彼女の体に縋り付いた「美月さまー」まるで飢饉に悩む農民のように縋った、それを白﨑は下らないと思いながらも、人ごとには思えないなと片隅で思うのだった、机に隠した手の内にある''Paradox"のメモリーに目をやったこれに変身の機能は付いていない、効果は矛盾
・愛は無慈悲な闇の恋人
「龍君なんでもご相談下さい」シングルベッドの上で手を添えながら望月がそう尋ねる「今日友人と合ってきたんだ」「女性ですか」「いや男」「良かったです、で、なんですか」「メモリーの話だ」「相当親密な仲なのですね」「どうやら我々の他にメモリーに深い関係のある奴が居るらしい」「そんな、ありえません」「もっと言えば、我々より上の存在の可能性もある」「それでも、私は龍君と運命を共にします」彼女の体を寄せ背を撫でた、彼女は安心するように服を掴んできた「その、詳しく教えていただけますか、メモリーのこと」「そうだな、確かにこの辺に」龍君ご愛用の本棚の一番上の棚、から古めかしい本を取り出した「これかな、ほら」…
「こんな事が」「嫌いになったか」「いえ、そんな、なんというかその事実なのですよね」「勿論」「私達と出会う前?」「あぁ」「時間が巻き戻ったのでしょうか」「いや別の同じような世界に割り込んだ、のほうが正しいね、現に俺の居た世界線では望月も名月も死んでいる」「えっ本当ですか」龍君は再び一冊の本を取り出した「俺が前の世界で持っていたやつだな」薄汚い二人の少女が抱き合う表紙に【路上の微光】「これは」「当時5歳の路上で物乞いする薄汚い二人の少女とその最後を描いた作品だ」裏のあらすじを端折って読み上げた「面白いですか」「止めとけ、俺は分かるそれは嘘を書いている、望月と名月のあの苦しみを面白可笑しく書き殴った作品だ」「なにかあったのですね、見世物になったとか」「ある意味そうだ、ネタバレするぞ」「来いです」「最後
・サイレント.サイコ
たなびく春風を受け、教室へと帰るよドア付近の人々を避け、小綺麗な机へと向かう、隣に望月前に深月と因果を差し替えこの結果に落ち着いた席順に腰を下ろす「龍君の昨日仰っていた、好きな人というのはこの美月さんという方ですか」「あぁそうだ」「集合写真などは無いのですか」「無い。」「そう、ですか」「顔もよく覚えていない」何周も世界を廻ったからだろうか、強い執着があったはずなのに顔すら思い出せない、美月と言う文字だけが宙に浮きなんの意味もなしていない、この学校で美月と言う名前は130人を超えるほどいる、流石はマンモス校と言われるだけはある。「いかが致しましょうか、なにか特徴とかありませんか、闇雲に探しても、徒労に暮れるだけです」「ぜーんぜんな~んにもない」「どうすれば」「運命に身を任せる他無いだろう」左目が赤く光り、禍々しい雰囲気を感じることを強制した「そんなことをもう何回繰り返したんですか」彼は頬をムニュと掴み、グッと顔を近づける、彼の目に釘付けになった「その時は望月が俺を満たしてくれるだろ」「あっ...は..い」「いい子だ」龍君と結婚、とても良い響きだ、いっそのこと見つからなければと、さえ思ってしまうが、龍君が夢を叶え美月という人と結婚し私と名月さんと支えていく、それが理想だ、何にせよ龍君の夢を叶えるのか優先だ、それに手を抜くつもりはない、だが中々接触できないどこに誰が居るのか、ましてや他学科や他学年となるとその難易度はグンと跳ね上がる、以前ツテを使いこの学校の美月という名前の生徒の写真をすべて見せたが、思い出すことは無かった。わたしたちはリメンバー関連の業務を遂行しなければならない、龍君の言う通り運命に身を任せたほうが良いのかな、とさえ思ってしまう。
・Escape・MOON 共同戦線
「えー皆さん、この辺りで不審者の目撃情報があったそうです、物騒ですね、先日は、どこだったかで猟奇殺人があったばっかです、犯人はまだ捕まってませんから、万が一もありますので気を付けて下校して下さい」渋い教頭の声が学校中に響き渡る、聞こえなかった生徒は誰一人としていないだろう「ねー帰りスタバ寄ろー」まるで気の抜けた美咲希が誘う「コラッさっきの放送、聞こえなかったは言わせないぞ」すんません「お前達、真っ直ぐ家に帰るんだぞ、寄り道するなよ、万が一もあり得る、捜索もそうだが保険も適用されない、人目の無いところ、暗い狭いところ絶対に行くな、良いな」ハァーイ、分かっているのかいないのか解らない返事が帰ってくる、「やっぱ一緒に帰ろ」「そだね、美月も一緒にって」「うわッ」「邪魔しないほうが良いよね」「うんそうだね」二人の知る美月と一緒に仲よさげに下校する人が一人、シルエットは男性だ、恐らくは美月と同じクラスの若葉石都だろう、確かクラウォーで共通点がありそこから仲良くなったと言っていたが、明らかにワンランク上の佇まいになっているのが分かる、その証拠に二人は手を繋いでいた「いつの間に、あんな関係に」「私も、彼氏欲しいー」「私も」駅へ向かう道のりに入った、天気は良く見慣れた景色だ、いつもはこの門を付き合ったって右に行くとすぐに駅が見えるはずだった、まず、右折するときに違和感を感じた、何だか景色がズレているような気がした、気のせいかと思考を止める、その時は一瞬だった「Freeze、止まれ」がっしりした男の体だ、横目をやると美咲希も同じ状況なのだろう、喉元に刃物を突きつけられ手で口をふさがれる、「No resistance、抵抗するな」力を抜く、「連れてけ」されるがまま、ハイエースに載せられた、何をされるのだろうか、「騒ぐなよ、騒いだら」ガチャと手を拘束され、目を塞がれた「こうする」声が変わった、若そうな女の声だ、首元に嫌な冷たさが走る、恐らくは刃物をすべらせているのだろう「グスッとやって止めてからザクッだな」嫌な妄想が走る、美咲希はどうなっている「いつくか質問をする嘘をついたらつがいを殺す、こっちもお前達のことは調べてある良いな」コクッと頷く「お前達はとある人物からペンを受け取ったことがある、いいか人物だぞ」
玲奈以下玲「いいえ」
美咲希以下美「はい」
「そうか」嘘はついていないはずだなんにも音は聞こえないし大丈夫なはず「次、そのペンの正式名称、を知っているか」
玲「はい」
美「いいえ」
「やはり運命か、メモリーが正解だな、まだ二人共生きているぞ」なんだこいつ等どこまで知っているんだ「お前達が使っているメモリーの能力は言えるか、英語だ」
玲「Lightning」
美「HEAVYWeapon」「そうだな、私が誰か知っているか」
玲「知らない」
美「知らない」「んっ着いたな」目隠しを外され、少しシャギーの入ったヤンチャしていそうな女が目に入った「ここ、入る」小さな事務所だ、「お前達二人に話がある、おい解け」拘束を解かれた「茶と菓子用意させる」緊張で固まってしまっているのを見かねてか「なーに取って食っちまおうてんじゃないんだよ」「何なんですか」「まぁ端的に言えば、メモリーがほしいわけよ、それも結構な量が」「それで、私達のがほしい訳「いや、人には向き不向きがある」コトッとお茶とどら焼きが置かれた「私が言いたいのは、そのメモリーどこでも貰った、じゃあ蘭月玲奈の方から」指差しと前のめりになって問いかけた「私は、ロッカーに入ってたの」「ロッカー?」「うん、貴女は選ばれましたって」「ほーそれで」「それでって、赤い何かがでてほわほわしたあと、炎の怪物を倒して」急に伏目になってしまった、あの嫌は感覚が蘇ってくる「深月とリョウとあと誰だっけ、もう一人女の人が居た」「ほーその深月とリョウとあと一人は、顔見知りかい」「うん、別クラスの人」「じゃあ、華咲美咲希」「私は、白崎狐香露から貰った」「欲しいって言ったのか?」「うん、言った」「蘭月玲奈、そのさっき言った3人のフルネーム言えるか」「えーっと、名月深月、と日名軋龍、あと一人はえーっと」「もう、いい大丈夫だ」「今度は、あなた達の事を教えて」一瞬の沈黙の後、玲奈が言った「ふーっ、私達はOUTDust(アウトダスト)その名の通りはぐれものだよ」美咲希が耳打ちしてきた「アウトダストってこの辺じゃ有名な不良集団だよ、不味いって」「聞こえてる、取って食っちまおうとか、オジサンの相手させるとかはしない」「じゃあ、知っていること喋ったし返してよ」「まだ要件はある、私達と共同戦線を貼って欲しい」「仲間になれってこと」「どうする」玲奈が問う「考えがある」「ねぇ、貴女は名前は」「首藤礼家です」「あやかさんと言うのね、礼家さんこの組織と設備の事を聞かせてくれませんか、そしてから決めます」「ご興味を持ったということですね、ハイッ説明させていただきます」玲奈の方から耳打ちする「まじで言ってんの、絶対怖い人とかろくでもない人とかの集まりだよ、かかわらないほうが良いって」「玲奈、今の私達だけじゃ彼奴等に勝てない、利用出来るものは利用しなきゃ」礼家さんは携帯電話で何やら仲間と通話しているらしく、どんな奴だろうかと想像を巡らす「仲間がもうすぐ来る、それまでにアウダスの設立経緯について話す」アウダス、アウトダストの略だろうか「今のアウダスはお前達が言っていた通り、不良集団で通っている、だけど昔はこんなんじゃ無かった、昔は、オカルト研究会だったんだ、オカルトつっても左手供養とかじゃなくて、ホラー映画鑑賞みたいな、メジャーな都市伝説研究みたいなやつで皆でワイワイする感じの集りだったんだ、でもある時を堺にこんなもんがうちに回ってきたんだ」礼家さんの手にメモリーが握られている「私は、何とか適応しておかしくはなからなかったんだ、その時には他校も含めると結構な人数がいたんだ、そんなんだからメモリーに適応出来なかった奴が暴行したり、強姦したり、過激派環境活動とか、許しがたい事を始めた、そして不良集団呼ばわりされたんだ、ほんの一部の人間なんだよ適応したやつは」奴の言っていた実験というやつだろうか、だとしたら許しがたい「欲みたいなやつが溢れ出して抑えられなくなるんだろうな」欲彼奴から出ていた胡散臭さというのはこの欲というのが絡んでいるのかもしれない「それで私達はメモリーを手に取り決起した」「どうして結構な量のメモリーが欲しいの?」「それは」ちょうどいいタイミングで戸が開いた「おいっすー」「ういー呼んだー」「来たよー」
3人の女性が入ってきた
依田夏希 宇沙美音六 石井乃愛の3人だ「この人たちも、メモリーを持ってるの」「あぁそうだ」声のトーンが下がった「気にすんなって、あたしら暇だし」「そうじゃなくて」「良いの望んでやってんだから」「そうか」トーンが戻った「玲奈質問に答えると、私はメモリーの解析を行っているそのためには試料がいる、まとまった量のな」「それで、私達と接触したわけだ」「そゆこと、二人は界隈では結構有名だよ」「マジか」「マジマジ」「でもアテがはずれちった」「ごめん」「いや良いって、これからもよろしくな」彼女が手を差し出した「よろしくお願いします」私は手を取った「共同戦線だ」「ところでさ」美咲希が割り込む「礼家さん達ははどこでメモリーを手に入れたの」夏季が口を開く「私は、友達から貰った」「あぁ皇治」「そうそう」「私も」「私も」夏季、音六、乃愛「えっそうなの」「知らんかったの、言ってなかったっけ」「礼家さんは違うの」「うん、ロッカーに貴女は選ばれましたって」
・詰みと罪の意識
「先に帰っていて良いぞ、俺は視察があるから」「視察?どこへですか」「友人の組織かな」「昨日から申しているその友人というのは誰なんですか、私の知っている人ですか」「いや」「だったら私も行きます」「そのー女性禁制というか」「アヤシイです、隠し事デスカ」「この学校の闇の部分さ、まだ見るのは早い」「はー分かりましたよ、名月さん帰りましょ」名月を引き連れ、龍君に別れを告げた、今週末はデートのお約束を入れてある、そこで思う存分楽しめばいいと心打つ、校門までの見慣れた道のりをいつも通り通る、龍君が居ればウキウキ気分での下校たが今日はそうもいかない、イマイチ気分が上がらない、なんとなく駅の方面へと向かう、龍君一人居ないだけでこんなにも味気無いとは思いもよらなかった、しばらく無言が続く、特に気まずいとは思わなかった、ずっと一緒だったし心が通じ合っているのだろう
なんとなくぼーっと流れに身を任せて無意識に体を動かしていたら、家についていた「名月さん、夕飯何がいいですか」「タンパク質がいいです」「訳わからんです、じゃ買い出し行ってきます」「待って下さい、私も行きます」見慣れた道のりをまたしても進む、ただ今回はなんだ異様な雰囲気が漂っていた、見られているような気配が常に張り付いている「望月さん、ツケられてます」耳元に話しかけてきた「気づいてましたか」「どうしますか」「二手に、分かれるというのはどうでしょうか」「いえ、あの電話している人見えますね、あの人たちもグルです、というより完全に囲まれていますね」辺りは何の変哲もないただの大通りだか囲まれている、散って小道に入ったところでそこを抑えるのだろう「じゃあどうしたら」「あそこに入りましょう」近くの喫茶店を指差し、その方向へ足を向けた[Night]深月さんに押し倒される形で飛んできた物体を躱した「ナイトメモリー、どこから」古典的な西洋甲冑にサーベル赤い1つ目がギラリと煌めく様は、戦闘を好む愚かな人間を表しているようでしかなかった「ならば、destroy」[Steel]「なっ!」隠密行動専用のナイトスーツに銀色の刃物を隠しておらず夕日を映すSteelメモリアルが彼女の面を持っていた「望月さん、貴女はメモリーを使ってください、最悪私を巻き込んでも構いません」「えっでも」「1.2.3で行きますよ」1.構える2.展開する3.龍君助けて「grim reaper、行きます」
深月はナイトに向かった、拳を振り上げ思い切り叩きつける「おっとありがとよ」拳を捕まれ思い切り握られる「ヴァッぁ」思い切り拗られ胴に膝を入れられる「ゔッ」呼吸が出来ない今度は肩甲骨の辺りに拳を打ち込まれた後、剣の柄で後頭部を殴られた、膝の上で一方的に弄ばれ屈指にまみれていた、追い打ちをかけるかのように、無理やり起こされ肩部をロックされた状態で、一方的に暴行されるまず腹部に一発、もはや声も出ないほど凄まじい威力だ、これでも手加減しているのだろうかと仮面の奥でニヤニヤしているのが見えるような気もしたが、意識も薄れ二発目を喰らい意識は完全に消えた。「遅いんだよ」横で声が聞こえた、手に持っていた、メモリーがあいつの手に握られていた「返してそれは私の」左足を軸にして回転蹴りが飛んできた、あまりの勢いに速攻で意識を失った。「大収穫だな、まずは基地に運んでじっくり聞き出すとするか」「殺してないよな」「だいじだいじ、あいつ頑丈だろうし」
冷たい、いや風の吹き抜ける感覚がダイレクトに伝わってくる、「お.き..」「おき.「起きろ」バケツで水をかけられ無理やり起こされた「ここは、お前達は」また水をかけらた「お前に聞く権利はない、あっでも気になるお仲間さんは無事だぜ」左を向くと椅子に縛られ、口にタオルを噛ませられた望月さんがいた、女性が近づきトントンと方を叩く「ンッふはつきはん」良かったと胸を撫で下ろす、認識に少し時間がかかったがどうやら私は身ぐるみを剥がされ下着だけの姿で腕を上に上げ固定されていて足も肩幅より広く広げられ固定されている、龍様のプレイの一環で固定されたり縛られたりと経験して何度も快感、幸福を得てきたMな私だかこればかりは屈辱を禁じ得ない、そして首元に見慣れぬ首輪が着けられていた「首が気になるか」うざそうな金髪の男が話しかけてきた、口が臭い、龍様がどれだけ完成された男性なのか再認識させる「その首輪ね、電気が流れるのよ、こんな感じでね」「ヴァッァァァァァァァァァァァァァ」途端咆哮とともに首者が熱くなり全身が痺れるような感覚に陥る、死なない程度に加減してあるのだろうか、そこが割けるような痛みが全身を走る、そして止んだ龍様の好きだと言っていたロングの髪が顔にかかるように力が抜けていった「おーすっげえ声、そしてエッロー」嫌らしい手つきで胸を触るのをスポーツブラ越しに伝わる、このスポーツブラは、16歳の誕生日に龍様から貰った物だ、胸がしっかり固定される良いものをプレゼントしてもらったのだか「これ邪魔」とブラを切り壊された、反射的に蹴り飛ばそうと足が出そうになたが、ガシャガシャと音がなった瞬間に電撃を流され、抵抗を沈静化されたブルッと大きく実ったおっぱいが押さえ付けられることなく、突き出る「おーデッカ」またしても嫌らしい手つきがダイレクトに伝わってくる、乳首を擦られ自然と勃ってしまう「おーコリコリがたまんねー」一人はしゃぐ声が木霊する「この弾力、ハリ、吸い付いて来る」調子に乗るのも体外にしろ「はじめ女って聞いたときは、どんなゴリラかと思っがこんな美人だとはな」髪をかきあげ顔を見た、そっとそのまま顔を近づけ唇を重ねようとしてきた、臭いがキツイ、思わず顔を逸らす「コラっ逃げんな」龍様ならどれだけかっこ良よいセリフなのだろうかと妄想していたがそれは穢らしい口づけによって遮られた、幸いファーストは龍様に捧げており屈辱はいくぶんか和らいだか、気持ち悪い事に変わりはない「プハッ」とても息苦しい中々あの臭いが消えずにこびりついている「次はもっと濃厚なやつで」濃厚、だと近づくな穢い「ンッ」またしても口づけだ、だか今度は何かが違う、ネットリとした何かが私の唇を這い、歯を舐めた、ベロチューというやつだろうか以前、龍様とやったことがある、一瞬だった歯が緩んでしまいそこから強引に、クッサイ唾液をふんだんに含んだ舌が口内に入ってきた、すぐさま私の舌に絡みつく、私の唾液と絡み合う、舐めるたびに口臭が鼻を刺す必死に体を揺さぶるが自由は手に入らない、それを好とみたか、奴は抱きついてきた、奴の二の腕が脇辺りに食い込む「おーあっま、美人の唾液は甘いって聞いてたけど本当だったのか」不意に奴が口をすぼませた、思いっきりドロッとした液を私の口内に押し付けた、私の口をふさぎ「飲んで」人質を横目に、妙にトロミがかった液飲む、喉に引っかかり飲みづらい、龍様の唾液はとても甘かったが、こいつのは臭い「飲んだか、口開け」大人しく従った「よし飲めてるな、感想は」「不味い、臭い」「そう」手持ちのスイッチを押した、またあの感覚だ「ヴァッァァァァァァァァァァァァァァァァァ」脳が裂けそうだ、何としても彼女だけは守らなくては「ふざけたこと言ってんじゃねーぞ、おい香織、掃除しとけ」子供の口周りを拭くように、拭ってくれた「こちら、お預かりしておきますね」龍様の思い出を持ち去り部屋に静寂が訪れた。
・黒い老城
「ここが俺等の活動場所」第四は実験室の奥に招かれた、特に変わった物はない、表向きは農業系の部活の体を取っている、用土の入った袋、シャーレの中に入った種子、根の張りを調査する断面が見えるケースとても破格の支援援助を受けている部活には見えない「ほら、そこ座って」奥の窓のない部屋に呼ばれた「今日は活動していないのか」「いや、むしろ活動場所は他のところで行いつつある」「畑にでも行っているのか」「それも一部、もっと他のさ」彼がより大きくより黒く見えた「最近問題視されているメモリーの流出についてなにか知っていることは」「ない」即答だった、逆になにかあると思ったほうがよい「そんな即答されると逆にアヤシイな」「聞くまでもなく、やってないからだ」「お前は逆に誰がアヤシイと思っている」「ほら、あのあいつだよ、ほらあれあれ」よくある、ここまで出ているのにというやつだろうか「特徴は」「ほら、あの頭いいやつ、めっちゃ冷たい目で見てくる、キラキラネームの」「白﨑狐香露」「そう、そいつ、そいつがメモリーを持っていたり渡していたりしてたのを見てた奴がいるんだよ」「白﨑がメモリーを」「なにか知ってるな、教えろ」彼が少し前のめりになる「少し交流があるだけだ」「これか」小指を突き立てた「んなわけ」「んでも、アヤシイのは今んとこそいつと、絡みのある龍君、君だ」「疑って結構、こちらには支援拒否という手段もある」「いや悪かったって」「活動の透明化を図る、活動を見せろ」「いやーもう夜も遅いし、ほら彼女サンも三つ指ついて待っているだろうし」「また来る」彼に背を向けんじゃお気をつけて………プルルルッ「私です、そうですか終わりましたか、こちらはまだ時間が掛かりそうです、そちらは成功こちら延長と言った感じですかねでは料金はいつもので」いつまでこんな事をやっているのだろうか「腐っている、だけど」そんなやつらのおかげで生きていると考えると、戦争ビジネスとさほど大差無いような気さえする。
・粘り付く男のエゴ
「んーふうフッんーんんッ」一生懸命何かを訴えかけているかよくわからない、こちらには近づく足跡が聞こえた、恐らくは彼だろう「目を閉じて」もれなく金髪の奴が仲間を引き連れて入ってきた、女性も一緒だ「さーてこの前は上をやったし今度は下かな」こちらも龍様からプレゼントしていただいた下着を着用している「処女か」「いーえ貫通しています、彼氏持ちですし」これを聞き望月は驚愕しネガティブになった「確かに、美人で高身長にかなりの巨乳ですからね、私なんかよりも…」「なーにキット彼氏よりも惚れ惚れするようなプレイをしてやろう」「こんなものを付けてか」またしても電撃が走る、なれることは無く体を割くような刺激が全身を走る「ハァッハァー」「おいおいこれからヤルんだぞバテてどうする」執拗に体を触ってくる、ヘソをクリクリッとしたり、腹を撫でたりと、赤子を連想させるような箇所を刺激する「おー締まった体だ、よく鍛えられている、女性特有の柔らかさを残してな」キモすぎる、以前に龍様から全く同じことを言われたことがある、言う人が違うだけでここまで意味が違うとは「そしてーこの美脚、褐色肌でツヤツヤ」私は元から肌が褐色気味だ、それにおいては特に感じたことはないが、こいつに言われると無性に腹が立つ、今はなんとか抑え龍様の救援を待つとする「太ももプリンプリン、やらけー、な~んも付けてないでこの細さ、モデルみたい、俺なら芸能事務所にぶち込むな」何度か芸能事務所を名乗るキャチに捕まったことはある、その場では名刺をもらい龍様に相談した「龍様、ここに入ればお金を献上できるかと」「ダメだ」名刺を破きゴミ箱に捨てた「なぜですか」「君は、私のものだ、静かに私と暮らす」顎をクイッと上げそう言った「その通りでございました」グッを重ねた「龍様、大好きです」「私もだ」その後の熱い夜は忘れようにも忘れられない、そんなじっとりした気持ちを遮るように「脚もいいけど」下着に手をかける、首元にナイフのような冷たい感覚が肌越しに感じる「女は、ここがよくなくちゃな」残りの下着に手を掛ける左部を下げる「結構良いの履いてんな」ナイフの感覚が首元から削ぎ落とすように肩甲骨、腰を通り尻の方まで来た、そのうち冷たさが消えた、下着をナイフで支えているのだろう、また切られるのだろうか、龍様になんと言えば。ビギイッ「オッープリップリッじゃねえか」スルリと布の抜け、生まれたままの姿になった「このプリップリッはどんな具合かね」生殖器に指が置かれる、膣肉を押し、龍様に奉仕するためだけにある膣への侵入を許した「ンッアッ」「おーキッツ、キミが好きなのは手前かな」「アッングッ」「それとも奥かな」「アッァ」ヴゥゥッと何かが震える音がなった、それを押し当てられたのだろう膣へ振動が伝わる、文字で書けばそれまでだが、言葉にしがたい感覚が体を巡る"イク"と言うのだろうか「んだ、初体験か、彼氏持ちなのに」龍様はこのような玩具を使わなくともえびぞりするほどイカせることなく出来るだからこその初体験だ「なかなか潮吹かねぇな、まぁいっか、こんな濡れてれば」わざわざ指を目の前に持ってきて糸引きを見せつけてきた、その指を洗うかのごとく口に突っ込んできた、ジュポジュポと出し入れし唾液で洗い流した「おっと歯立てたらわかるな」横を見れば咲音さんの目に布が巻かれ視界が塞がれており、拳銃を頭に突きつける、立てつつあった歯を引っ込め唇を押し当てた「そういい子だ」チュポッ、糸を引きながら指を引き抜いた「さーて本番と行くか」背後に周り「ゴムは最初は着けてやるよ、これから売り物になるんだからな、まずはお試し」そのまま勢いよく挿入された「ッンイタい」勢いよく挿れたがために、結構な痛みが走る、まるで動物の交尾のようなセックスが始まった、全く持って女性に配慮しない、自分が気持ちよくなるためだけのオナニー的セックスだ、サイズは龍様以下気持ちよくなるのは不可能だろう、もはやこの時間は、彼の欲求を満たす運動と成り果てた「どうだ気持ちいいか」「ンッいえ、ぜんぜん」「強がれんのも今のうちだ」尻に爪が食い込む、早く終われと心のなかで思う、ピストンが速くなる、もう出るのか「ふーっ出た出た、ナマならアタッてたわ」顎を持ち、ゴムの先を口に入れ、精子を流し込んだ、不味すぎる、龍様のような濃さゆえの苦さではなく、ただ単に不味い「全部飲めよ」ここで吐き出せばどうなるか、やけに喉に引っかかる「飲めたか、口開けろ」「んっあ」「おー飲めたな、ほら次はお前達もヤッて良いぞ」ゾロゾロと男がよってきた。
・赤い煙の獣
「いない」家に帰れば必ず彼女が出迎えてくれた「自室に居るのか」彼女の部屋と私の部屋を開けたが誰もいない、そもそも靴が無い、ということは帰ってないということか、彼女達に電話を掛ける、まずは望月から、「繋がらない」次は深月「こっちもか」今まではワンコールで繋がっていたが、今は繋がらない「なら」ポケットに入っていたメモリーを起動した、赤い道が出来る、彼女達の良く利用するスーパーの道だ、買い物帰りに「あっ龍君」と聞こえてくればどれだけ良かっただろうか、大通りから粒子がぐじゃぐじゃしている、何かあったというのが普通だろう、粒子は東区の方に伸びていた
・仲間意識を有する団体は滅びゆく可能性に抗えるのか
「なぁさっき言ってた、白﨑さんってどんな人だ」「同じクラスのほらミステリアスな人」「うん、頭いい人だよね、でもなんかミステリアスって言うより、不思議な人?かな」「どこにいるかとか分かるか」「あれあの子どこ中だっけ」「中…学」「少なくとも私達と一緒では無いよね」「そうかなぁ」「なるほどその程度か」白﨑さんが、何かしら知っていると見て良い、それもかなり核心を突くような、今まではなんとなくでかかわってきたが次に学校に来たら声をかけてみよう「今日は悪かったな、いきなり誘拐みたいな真似して」「ほーんとびっくりした」「うん殺されるかと思った」「わりぃ、家まで送るわ」「あんがと」もう帰れないかと思った数時間後には心強い盟友が出来ていた「これLINEな、なんかあっても、いや別に無くても連絡してくれ」
・彼の胎動
男たちが鼻息を粗くし近づいてくる「ほー上物だな」胸に手が伸びる「おっ元気だこと」一人が背後に回る「まっ中古品だけとおっと」指が入った「キッツなんなんだよ」早く終われ早く終われ「弱ぇくせいイキりやがってよ」これ以上の辱めは精神が持たない、ドゴッと強い衝撃が顔に走る「こちとらストレス溜まってんだよ」龍様、望月さんを守れそうにありません、ごめんなさい、死んでお詫び申し上げます。
ーースンと静かな空気が空間を満たした、複数の邪悪な気を払うかのような雰囲気が押し寄せる、ヴァッァァァ、ギャァァァァァァ、ヴァッぃァァァ重なっていて良く聞こえないが少なくとも3人以上の叫び声が聞こえた「なんだ」「誰だ、今楽しんでいるのに」幾何学模様の羽に串刺しになった死体は羽の消失と共に地に落ちた[Steel][Night]あの日見たメモリアルたちだ「君達はこの世界にいてはならない、私が裁く」何だか温かみのある声だどこかで聞いたことのある…な…んだ睡魔が…望…つ…さ…「貴様などに裁かれてたまるか」「私にはある、この全人類、いやメモリアルすら裁く権利がな」刀身が赤く光る「剣幕で敵うかな、新参」「それはどうかな」「背後ゲット」「卑怯とは言うまいな」当たらなかった、正確には当てられるはずだった「なっ」「インチキだろ」「卑怯だとは言うまいな、これも能力だ、それに、2:1こちらが不利だ」目の部分が赤く怪しく光った「クソ野郎ォォォ」思いっきり振りかぶり彼を正確に狙う、寸分狂いなく打ち込んだはずだ、しかし床にめり込むだけで彼に当たらない「遊びはこのへんで、私の彼女がお世話になったね、その礼だ」刀身が青白く光る「なっなんだこのプレッシャー」動け、体、動けぇぇ、動けよぉォォォ「どした、棒立ちで、まぁ良いや」鎧が崩れ生身の人間に戻ってしまった「ほっ本当マジですみませんでした、マジで命だけはお許し下さい、マジで何でもします、あっあいつより美人な女いっぱい知ってますよかっ」「顔じゃないんだよ」ちょうど半身を切り抜き左右に分かれ内蔵を外気に剥き出しにした、「隙ありっ」顔面に剣を突き立て壁の飾りにした、すぐに引き抜き、「なーんてな」彼は飛び上がり不意打ちを図ろうとしたが、小手先の技は見切られ一撃的とどめを刺した、四肢を切りだるま状態で抵抗できないまま、彼の顔に触れた「死ねるなんて幸せだよね」ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
凄まじい断末摩の後白目をむき倒れた、しっかりと心臓を一突きし放りだした「こんなもので、甘く育てすぎたな」拘束台に足を向ける「深月、ごめんよ」手錠を解く「誰だそこにいるのは、全く警備は何をしている」血だらけの空間をみて月光の光にまみれた仮面の人に、目が行く「あぁだらしないな、私ごときに敗北を斬っするなど」「貴様がメモリーの売人か」「売人違うね、私の彼女たちがお世話になったからね礼を言いに来た」「あの女たちと知り合いかなり情報を知ってそうだな、なら」[BORN]蛮族民族の様な出で立ちでいかにもワイルドな武装を取り揃えている「ヴァァァ、舐めるなぁ」「野蛮な」だが思ったよりスピードパワーはある方だ。メモリーの相性が良いのか、何らかの骨でできているのであろう鈍器の重い一撃も中々だ、まっ君じゃ敵わないけどね、あえて棒立ちになり、振りの大きい一撃を誘った「流石は蛮族単体なら知能ゼロの戦闘狂いだな、動きが単純すぎる」屋根を突き破りより広いフィールドに移行する、お相手の機動力の高さを活かせる場に変わった形になる、体を伏せ手を突き獲物を目の前にした獣の如く構える、「ッ!!」一気に距離を詰められ、鈍器でまず来る「クッソ」受け止める側は凄まじいパワーに押される、「どぉりゃ」意識外の方向から蹴りが飛んでくるそれも結構な威力の、BORNメモリアルはとんでもない身体能力を持っているのだろう、よろけてバランスを崩す「終わりだァ」ここでも大きなモーションだ大振りすぎるくらいに、でもねそれじゃ俺には、俺には勝てないよ、眼の前がぼやけ景色が変わっていく、気づけば構えるところまで戻っていた「あ゛っんなんにしやがった」「いやな~んにも」ヴァァヴル、相手は唸った「ほらかかってきな」「ヴァァァル」脚力を活かし真っ直ぐ突っ込んでくる「おっもしかして」跳び箱よ容量で飛び越え「ほらまだまだ、さっきの威勢はどうした」「ヴァッ」鈍器を投げつけてきた「見える」軌道は簡単に予測できた、この能力は色々と使える、後方で何が壊れる音がなり止む前に距離を詰める、刀身が赤く変わる「血、もーらい」「ヴァァッ」彼は距離を取った、脊髄の様な骨が触手のように迫ってきた「野蛮は野蛮、一発芸も花がない」
ここだなと最小限のモーションで避け、腕に任せスパスパ切り裂いた、ボチョゴトッと肉の破片がそのへんに散らばった。「ゔうっうクソッ、うわッ」彼には私が突然前に現れたように見えたのだろう「逃さないよ」下から上に剣を振り抜く「アッ」こびりついた肉片を振り落とし彼女のもとへ戻る。
「ンッ」体を取り巻く圧迫感が無い、視線もない「あっ」「お前、返せ」望月を担いでいる、その場に望月を下ろし、直したあとのある下着を返してくれた、
かかってこいと言わんばかりに手を仰いだ、「では、遠慮なく」まずはストレートを放つ、これはかわされる、避け方からしてかなりの練度があるとみていいだろう、そのまま腕を捕まれ、ボディを食らう「まだッだ」練習した飛び回し蹴りを繰り出す、これはガードされるが、確実によろけた、追撃のストレートを浴びせる、ガシッとそこに来るのが分かっていたかのように受け止められた、華奢な女性とは思えないほどの力で握られる、そこに集中しすぎてしまった、ショルダーアタックでバランスを崩し、ストレートの構えを取ったのを感じた、風がその勢いを物語るように衝撃波のように押し寄せた、しばらくにらみ合う、先に動いたのは深月だった、勝負は2階に移行した、戦況は一進一退一撃貰えば一撃返すとその繰り返した、先に隙を見せたのはお相手だ、ボディと顔にストレートと膝を浴び、とうとう追い詰めた、下は粉砕機になっており稼働している、彼女は負けを認めたのか、諦めの顔をし、力なく粉砕機に向かって落ちようとした、「っん」彼女の手を掴んでいた、「なんで」「わからない」彼女を引き上げる「なんで助けた」「判らない、けど死ぬのは良くない」「そう、久々にスッキリしたからもういっそって思ったの」「そうか」「私は、卑怯なやつは嫌いだ」「じゃあなんであんなやつと」「借金のカタに売られて、家族を人質に取られて、無理やり」「家族は?」「今は、幸せに暮らしてる、借金返し終わったの、私の一生捧げたから」左手の薬指が光った。
ザッと足音がした、反射的に振り返る「こっちだ」加工しているのだろうが何だか聞き覚えのある声だ「お前のところのリーダーは死んだ、死体には慣れているか」「慣れてます」細切れになった金髪の男が写った写真が何枚か手渡される「これも」かろうじてBORNと読めるボロボロのメモリアルが提示された「奴は死んだんですね」「ここの真上の屋根に肉がまだこびりついている、確認してみろ」「いえ結果です、ありがとうございます」頭を深々と下げた「人を殺して、ありがとうか、人なら理由が分からんが、訳アリか」彼は幻影のように急に消えてしまった。再び時が流れるの「こんなの」ポチッと指輪を投げ捨てた
「家族か」「貴女はにはいないの」「肉親はいない、家族はいる」「あの子」「あと一人、とても魅力的な男性が」「そうか、実ると良いな」急に照れくさくなった「名前は、覚えとく」「名月深月貴方は」「春純麗彩」「これからどうするんだ、家に帰るのか」「いや、この組織は結構巨大なんだ、残党の存在が怖い、家族を巻き込むわけにはいかない」「そうか」「今のところはノープランだ」「だったら良いところがあります」夕焼けが綺麗だ、今日は一段と綺麗だ麗彩と肌を寄せ合い時が流れるのを待った「望月さぁん置いてかないで下さい」望月さんがきた、すっかり忘れていた「って隣りにいるのは敵ですよ」「いえ、和解しました」「和解って」深月の隣に座った「よろしくお願いします、望月さん」「なっ名前呼び」「実はな…」私は彼女の事情を話した「なるほど、そりゃいかんですね、龍様に連絡しましょう」「あっ二人のやつね」メモリーを差し出した「これを見たんですが」「大丈夫」[BLIND]「私もメモリアルだから」「良かった、なかったら処刑 ものですよ」プルルッ望月のスマートフォンが鳴る「龍君からだ」通知が700件来ている「どこにいる、上にいるのか、降りてこい」「はーい今行きまーす」下の階で龍君と落ち合うことが出来た「望月、深月無事て良かった」やや大げさに抱きついてきた「龍君、苦しいです」「龍様」「はっ深月、ごめん見てない、見てないから」彼女は下着姿だ「無理がありますよ、麗彩さん、私の制服知りませんか?」「あいつがクンクンしてたやつが制御室の方にありますよ」「あいつが、クンクンですか、もう着たくないです」「はい、しゃぶしゃぶもしてました」「ヴェっ汚ッ」「なおさら着たくないです」「新しいの買ってやるから、その、これ着とけ」龍様は来ていたパーカーを差し出した「あっあと急いできたから、ジャージ持ってるし」カバンからジャージを取り出した「別に見ても良いですよ」「えっそうかな」「恥ずかしくないし」「サイズは?」「ちょっと大きい」「確かにブカブカですね」「彼Tみたい、落ち着く」「えっとクンクンしてるとこ悪いんだけど、そちらの方は」麗彩を指さした「あっ龍様、この方露頭に迷ってしまったんです、何か初めて見る、メモリアルがこの方の上司の方を始末してくれれ」「開放されたんです」「そりゃ大変だな、ウチで匿ってやる、いいよな」「はい、ありがとうございます」「名前は」「春純麗彩です」「事情は帰ってから詳しく聞くよ、じゃ帰ろうか」一件落着ムードに入った、だが一つ分からないことがあった「龍様、差し支えなければ、幾何学模様の羽を持つメモリアルをご存知ですか」落ち着き払い、トーンを変えずに「いや知らない」とだけ帰ってきた、龍様がメモリーを使用しているところを、私は見たことが無い、たまたま正義の味方が助けてくれたとは考えづらい、ならあれは何なのだろうか。
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
この物語は強姦、同意なき性交を助長するものではありません。
あくまで作品内の刺激の一つです。
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