第15話 プレゼント

 誕生日の翌日先生は戻ってきた。

「アウラ先生名前貰えました。レオニダスです。これからもよろしくお願いします」

初めて名前使っ手挨拶できた。

「誕生日おめでとう。レオニダスか……呼ぶ時レス?オニ?ダス?どれがいい?」


「ありがとうございます。しかし何ですかその三択は?もう少し普通にレオでいいのでは?……」

「私専用の呼び方が欲しいだけだが。珍しく普通を好んだようなのでレオと呼ぶよ」

「ありがとうございます?」


 後日5歳になったので特別に虫に魔石が付いて少し強くなった魔虫と呼ばれる生き物を見に行ける事になった。

魔虫自体は小さいのなら大人なら踏めば倒せるレベルで弱い。だからアウラと婚約者と三人で行くこととなった。


「見た感じ少し大きな虫ですね」

「まあ魔物化したと言っても虫だからな。近付き過ぎなければ大丈夫だぞ。今人も居ないし何匹か倒しても良いぞ。婚約者2人の前だ。いいとこ見せてくれよ」

「では魔法を……この辺り木とか落ち葉多いので火の魔法は危険ですよね?」

「そうだな。可燃物に当てなければ大丈夫だが、そんな余裕はないだろうし」

「では、水の精霊さん僕の右手の前に水の玉を作って。その後真直ぐ前に攻撃っと」

「初めてでよく当てたな。まあ動いていない敵だったが」

「石?が落ちてきましたね」

「拾いに行くぞ。あれは小さいが魔石だ。魔石と言うのは魔力を蓄えれる入れ物だ」

魔力の電池みたいなものかな?

「これって貰ってもいいのですか?」

「普通に倒したら持って帰るものだ。初の戦果だし保管でもしておくか?」

「ならこれあげるね。少し早いけどもうすぐ5歳の誕生日だよね?プレゼントするよ」

「ありがとう!」

「あら、私には何も貰えないの?」


「大人には有りません。また何個か取れたら献上します」

「売っても小銭程度だし要らなかったらほしいな。婚約者からのプレゼント、た・の・し・み!」

「あの~何度も言いますがアウラ先生とは婚約してませんよ」

「なんで、減る物じゃないし良いじゃない?」

「僕の精神力が削られます……」

「残念ね。では諦めて婚約者第一候補で許しますわ」

「どんな候補ですか?」

「一応私こう見えて貴族のようなものなのよ。お買い得よ」

「売らないで下さい」


その後数匹倒し、約束通り最後に取れた1個だけ渡した。


 その後何故かソマリ様からお礼が届いた。

”レオニダス君君の初めてを私の姪にくれたらしいね。ありがとう?姪は喜んでいるが何をくれたのだろうか?姪は君の初めてを貰ったって何か大切そうに持ってるし、君だから変な物ではないよね?”


これは説明に行かないと!ソマリ様ではなかったら危なかったかも


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る