主人公がマンボウに絡まれる話。
どういうこっちゃ?と思われるだろうが、そういう内容なのである。こんな話、私には絶対にヒラメかないなと思いながら読み始めた。
読み終えて一言。マンボウをリスペクトしよう、そして正しく認識しよう。
マンボウが突如「真剣真摯な破滅願望が?」なんて言い出したらたまったもんじゃない。でも……こんなマンボウ相手ならお喋りするのもありかもしれない。マンボウ……いや、横暴は勘弁していただきたいが。
作者の文章の構成力の高さを感じました。
会話に混ぜられたギャグのセンスもハイレベル。ぜひとも他の作品に手を伸ばして見たくなります。
貧乏大学生である主人公は、彼女が欲しいと勢い勇み、合コンに出席した。
宴もたけなわになり、主人公が酒の勢いでマンボウに関しての大演説をぶち上げる。
しかし、興が冷めた同輩たちは、ひとり、またひとりと思い思いのつがいを作って宴席を後にする。
一人残された主人公は、涙ながらにボロ家へ帰った。
そして、次の日の朝、ノックで目を覚ますと、玄関前で浮いていたのは一本の“ボウ”であった。
まず、エピソードタイトルが卑怯である(誉め言葉)。
ボウで始まって何が出てくるのだろうと思ったら、素直に“ボウ”が出てきた。こんなことがあるか。
そもそも、この話は健全に性欲が強い大学生と、三億もの卵を産むと言われている最弱生物マンボウの掛け合いであり、相互理解? の話である。
マンボウの第一声が「訴えます」から始まる通り、主人公はいきなりマンボウの横暴に巻き込まれてしまう。
水中のマンボウの如くひらりひらりと交わされるような言葉遊びと、電磁力で浮くマンボウだったり、妖怪でも出そうな不思議な世界観のこの物語で、果たして主人公はマンボウを丸め込むことは出来るのか。
是非、一読をお勧めします。