1-4 お孫さんのウタ

 


お孫さん お孫さん お孫さん


輝いているよ 

喜んでいるよ

これは何かな? 

命だね


すくすく育っているよ

踊っているよ

これがそうだね

命なんだね


でも、お孫さん

お爺ちゃんの中にある光がなくなっていくよ

暗くなるよ

悲しくなるよ

どうしてなのかな?



    十



お孫さん

お爺ちゃんはどうしても伝えなくてはいけないんだ


お孫さん

お爺ちゃんはお前たちに命を与え尽くしてしまって


お孫さん

もういなくなっちゃうんだと言うことを



    十



アレ? 

お爺ちゃんが消えちゃった


悲しくなったよ

涙が出るよ

どうしてなのかな?


お爺ちゃんはね 

死んだんだ



    十



お孫さん お孫さん お孫さん


お爺ちゃんはお前たちから離れて

一人でいなくなっちゃった


もう会えないよ

もう見つからないよ

どこへ行ったのかな?


どうしよう

涙が止まらないよ



    十



ねぇ お孫さん

まだ悲しんでいるのかい?


ねぇ お孫さん

まだ涙が出るのかい?


でも

お爺ちゃんはね 

とっても嬉しいんだよ


だって

お前たちがこんなにも大きくなってくれたのだからね


気づいたかい?

ゴメンね


実はお爺ちゃんはいなくなっていなかったんだ



    十



ほら お爺ちゃんはここにいるよ


一緒に笑っているよ

一緒に踊っているよ

一緒に生きているよ


お爺ちゃんはお前たちの命の中にいるんだよ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る