第77話

また次の日の朝。




憂鬱な気分で起きた。


とりあえず、キッチンのママに挨拶。




「ママおはよー」


「おはよう」




洗面所に向かう私を、ママが突然引き留めた。




「はい、お手紙が届いてるわよ」


「おてがみ?」


「那由多くんから」


「えっ!」




びっくりして、引ったくるみたいに受け取る。




ママが差し出したハサミも受け取って、封筒のはじっこを丁寧に切る。




気は焦るけど、破かないように慎重に、慎重に。




やっと切れて、便箋を取り出した。


慌ててそれを覗き込む。




“れいちゃんへ”




また涙が出そうだった。

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