第30話
それから、毎週日曜日の午前10時を待つようになった。
寂しくて涙が出そうになることもあったけど、日曜日に何を話そうか考えれば、笑うことができた。
ママとの約束で、電話は15分だけ。
でも、それで充分。
私の全然知らないところに行ってしまって、次にいつ会えるのかも、何をしているのかも全くわからなかったときと比べたら、
それだけでも那由多を近く感じて嬉しかった。
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