第10話
ワシが福助を
疑ってなければ、
あの身代わりの男を
棟梁と認めるような事すら
口にする事はない
少なくとも、
簡単に自分の名を
名乗るような男が
忍びの長な訳がない
それに、例えそいつが
本当に棟梁で有るとしても、
そいつが死のうが、
ワシは組織全員一人残らず
徹底的に探し出し、
なぶり殺していた
いずれは、
影丸で有る福助に
たどり着いていたかも
しれん――
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