第4話

この期に及んで、


雪や福助に

直接怒りをぶつけられない自分の弱さに、


心底呆れて、笑える




あの二人から


自分を裏切る

確実な言葉を聞かされるのが

怖い




もし、あの二人が

自分を欺いたのならば、


どちらも殺してしまおうと思っていたのに、


それを行動に移す事が

出来ない





あの二人に対する

怒りだけが、



胸の中で大きくなる――





だから、


自分は今この場所に居る




あの二人が

大切に思っている人間




この女を殺せば、


少しは自分の気持ちは

晴れるだろうか――

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