知らない話

「未唯!」


私がフェネマノールの住処から


帰ろうとしてると遠くにイルム達を連れた


慧さんが走ってきてるのが見えた。


やばい。怒られる。


私は怒られると思って咄嗟に下を向くと、


誰かに抱きしめられた感覚がした。


私を抱きしめた人は慧さんだった。


「え?」


私が戸惑ってると、


「本当に心配した。気づいたらいないしイルム達も連れてってないし」


「..ごめんなさい」


「しかも3日間もほっつき歩いてて何してた?」


3日間?1日じゃなくて?


しかもそんな時間経ってないはず...。


私は目を逸らすようにリリスの方を向くと


「あ、お兄さん久しぶりですね」


と笑っていた。


「お前.....」


「お兄さん、早く使命果たした方がいいですよ」


「...何」


「ただの忠告です」


なんの話しをしてるのだろうか。


というか本当に私はここに来たことがあるの?


そしたら慧にも会ったことがあるってこと?


全く思い出せない。


あれ?


そういえば私、


子供の頃に交通事故に遭ったような....。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る