悪役大公に憑依した
Kamyon
第1話
…まさか、俺が悪役大公になってしまうとは思いもしなかった。
いつだったか、あのアプリを入れたのは…。
–10年前
「ギャハハハ!」
「…えぇ?マジで?」
– キーンコーンカーンコーン
『起立』『礼』…
青春真っ盛りの高校二年生の俺・小山春樹は、
「大公様とヒロイン」といういかにもつまらなさそうなアプリをカラオケで低い点を取った罰ゲームとして、友達にインストールされてしまった。
その日の夜、俺は「大公様とヒロイン」をプレイしてみた。案外絵が綺麗で、内容もそこそこだった。適当にやっていたら、“大公様は悪党になりました“という結末が表示されてしまった。
どうやら選択肢を間違えたらしい。
今日はもう眠いし、明日もう一度やってみるか。
翌日、俺は友達にもこのアプリをやらせてみた。
友達も“大公様は悪党になりました“という結末になったらしい。昨日の夜の俺とは違う選択肢を選んだんだが…。
夜、またプレイしてみたが結末は変わらず。
これ、設定ミスじゃないのかよ?
もう一度。もう一度。
…もう5回はプレイしたか?
なんで結末が変わらないんだよ…。
そう思い、俺はスマホを閉じて眠りについた。
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