四十九日記

望月 泣忤

12月14日(木)

間宮くんの葬式だった。一応は職場(といってもバイト先だが)の上司ということで顔を出してきた。

あの子はまだ大学生だったのに、なぜ

亡くなるには早すぎる。理由は聞けなかったが、葬儀場で初めてお会いしたご両親がやけにさめざめと泣いていたし、他の参列者も理由を知らないだろう表情をしていたし、病気や事故というよりも、という感じだった。

なぜなんだろう。

彼は側から見ていると順調そうな大学生活を送っているように思えた。恋人もいて友人もいて、バイト先であるうちでもうまくやっているようだったのに。俺のような30歳目前にしてこれといった趣味も友人も恋人もいない人間とはまるで違うのに、なんで。


とにかくいまは虚しい。

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