8.心理試験

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 ※『心理試験』(しんりしけん)は、1925年(大正14年)に発表された江戸川乱歩の短編探偵小説。明智小五郎シリーズの2作目。近代の、『公認心理師試験』とは無関係である。

 所謂、『心理トリック』は、乱歩の作品を初め、ミステリー小説の基本になっている。


 山並郁夫とは、俺のこと。

 俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。

 長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。

 ところが、人生、思ったようにはいかない。


 俺は、隊長大文字伝子と運命的に出逢ったことで、今後の方針を固めた。

 それは、『闇サイトハンター』として、EITOに、いや、大文字伝子に協力していくことだ。


 3月4日。早いものだ。

 定着しないと言われた「ホワイトデー」は、「女の子のお祭り」という、商業目的とは少し違う形で生き残った。

 グレート・グリフォンは、かなり苦しいレトリックを使って来た。

 先日、たまたまウィキテディベア(Wiki Teddy bear)で検索したら、『アナグラム (anagram) は、言葉遊びの一つで、単語または文の中の文字をいくつか入れ替えて、異なる意味を成す語句を生成する。意味のあるアナグラムを短時で判別することは困難である。多くの言葉は強引な意味づけをすることでアナグラムとなりうる。』と書いてあった。

 まあ、そうだろうな。小説家である、大文字伝子の夫学、いや、高遠学はEITOにハッキングした結果、天才的な解読者だ。他にもブレーンがいるようだが。

 グレート・グリフォンに限らず、何故かダークレインボウの幹部は、アナグラムで挑戦してくる。EITOに、警察に。学習能力がないのは・・・そうか。幹部の上の奴がプライドの高い奴か。まるで、日本の官僚だな。発想が陳腐でワンパターン、ゴリ押し出来ると宗教的に信じている。自分から迷宮に填まるタイプだ。

 で。「完売挿絵。PM2.5。東京がミソだね。」

 変なメッセージだが、10日先のホワイトデーに駅ナカイベントの場所に・・・ん?なんで、そんなことを記録している。

 あ。填まっていたのは俺も同じだ。

 俺は一方通行のメッセージをEITOに、こっそり送ったりしているが、方向性が間違っていそうな場合だけだ。

 この記録係は、この情報を『わざと』読ませている。

 情報漏洩していいのか?

 あ!!これは、大文字伝子の部下じゃない。大文字が書いているのか。

 ああ、伝子様。抱かれたい!!・・・コレじゃ少女マンガだ。

 考えてみれば、ハッキングの形跡があればセキュリティーが堅くなるはずだ。

 少なくとも、草薙とかいう警視庁から出向の事務官の彼は、元ハッカーだ。ホワイトハッカーだ。

 一瞬、彼が記録係かと思ったが、万一の場合、責任を問われることになる。

 そうか。参ったな。大文字伝子、タダの翻訳家じゃない。

 今回は、俺の出番はないかも知れないな、10日先の作戦だし。

 3月13日。

 俺は、闇サイトから、通常のSNSサイトに漏れた『闇バイト情報』を見付けた。

 ご注進、ご注進!!忍者の格好の『受け子』が集まるぞ。

 頼むぞ、EITO。日本の治安は、君たちにかかっている。

 何か、特撮番組のナレーションみたいだな。

 今夜はいい夢、見られそうだ。

 ―完―




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