色々と、ホラーの可能性を感じさせられる作品でした。
有名な「猿の手」を下敷きにした作品で、同じく「人の願い」を叶える力を持った「龍の手」というものが出てきます。
主人公たちはその小説の中で起こった出来事などを反芻し、「どうしたら悪いことを起こさずに願い事を叶えられるか」を検証していきます。
そのやり方がロジカルな方向になっているので、「猿の手」などの作品をメタ的に解体して行くような感もあって、小説を読むという楽しさをふんだんに味わうことができました。
「龍の手」が災難を起こしてしまうのはどういう点に問題があったからか。どうすれば自分たちに都合よく、何も問題なく活用していけるか。
まるで「知恵比べ」でもしているかのようで、「今までになかった可能性」をぐんぐん開拓していってくれているようなワクワク感をずっと味わえました。
果たして、彼らの論理と、龍の手の不条理。勝つのはどっちか。是非とも手にとって見届けていただきたいです。