南城治優里亜、という競馬評論家の死をきっかけに、主人公の大山啓太郎は彼女との出会いを思い出す。と、ロマンティックでノスタルジックなはじまりをする物語。
競馬と聞くと、難しいイメージをお持ちの方もいるかもしれないが、登場人物の関係性メインに書かれているので、競馬の知識は無くても楽しめる作品と思う。流石に、馬という動物が地球上に存在することくらいは知っている方が良いと思うが……。
個人的には、昭和の雰囲気をどこか味わうことができる点もこの作品の魅力だと思う。人によっては懐かしく、人によっては新鮮な雰囲気だろう。懐かしみたい人も生まれる前の世界を少しのぞきたい人も、気軽に読んでみてはどうだろうか?
競馬に纏わる話。競馬ファンにはたまらないストーリー。それにバブル期に一世を風靡した永遠の美の象徴が加わります。あの頃に生きた男子にとってはたまらないスイートメモリー。
私が本作を競馬馬に例えていうなら、第4コーナーで全ての馬をスローモーションに陥れる「ミスターシービー」のような、ラストの興奮がクレッシェンドのように駆け抜ける作品です。興奮のあまり、馬券を握り潰さないように注意願いたい(笑)
なお、さすがギャンブル小説。この筆者は人を自分の世界に引き摺り込むのはお手のもので、筆者の得意技とする「スピンオフ」大作戦がこの後展開されており、お金ならぬ、気づいたら日曜日の時間を全投入ということになりかねないので、その点、注意をしておきたい。面白すぎるので、予め言っておく。
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