先天的青春機能不全症候群。
楊ほらん@冬眠中
オープニング
プロローグ リコーダーを舐めたい。
小学五年生の頃に、僕がリコーダーを少しずつ盗んでいたことを、彼女は気付いていただろうか。
僕は彼女のリコーダーを分解し、口元のところだけを交換した。
それだけでは飽き足らず、一度口元のリコーダーを僕は一度口の中へ入れ、唾液を交らわせて軽く湿った状態でもう一度交換した。
その後日の音楽の時間で使っている彼女のリコーダーを見て、家で滾ったのはいい思い出である。
そう、僕は先天的に自然に英才教育を施されてしまった超が付くほどのド変態であった。
しかし果たして、彼女のリコーダーをどうすればよいだろうか。
答えは、今も僕のクローゼットの中である。
彼女がもし気づいていたのであれば、僕の罪は露点してしまう。
しかし、そのことは今も気づいていない。
逆に、彼女のおかげで僕はここまで努力できたのだ。
それに、彼女は頭が良かったから、自然と成績は上がった。
もちろん勉強ばっかりで、青春は味わえていない。
とりわけつまり、僕が青春不全を深刻化させた原因は、僕の罪を隠そうとしたためだった。
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