生きてる?
ねえ、みんな。
わからないよね。わたしもです。
生きているのか、あるいはそうではないのか。
見えている情景、抱えている想いはほんとうに、自分のものなのか。
毎日を過ごしているけれど、その毎日はほんとうに、わたしを通過しているのか。
生きてる?
ねえ、たくさんのいのちたち。
いのち。
それって、なんだろうね。
いのち。
生きてるってこと、その証明って、なんだろうね。
オイルと鉄と、たくさんの部品。
それで形作られたひとりの少女と、あなたと、わたし。
一方は生きていて他方はそうじゃないって、言える?
わたしは、ラボタといっしょに、しばらくの時間を生きた。
ラボタが生きた、ラボタが生命を享受した時間とともに、生きた。
ねえ。
ドタバタコメディらしい勢いがあって、面白いです。
ギャグが昭和めいているのも本作の面白いところで、解説を見ながら検索したりすると、「おぉ、昭和……!」と、どこかレトロギャグに浸れます。
キャラクターも皆さんネーミングセンスが秀逸だったり、個性的で面白いです。みなさん、穏便にね、穏便に。
ただ、この作品、コメディだけではありません。
後半からはかなりシンギュラリティや人間とロボット、といった、色々と考えさせられるお話も多く、色々と考えさせられるお話や感動してしまうお話も多く、心揺さぶられます。
おすすめさせて頂きます❁¨̮
一話目に、筆者さんは「売れるとかそういうの完全無視よ!」って言ってましたが、なるほど、エゲツない暴力イジメ描写は恐らく意図的で、それをギャグの糧にして、男の子も女の子もある意味平等にイジメあいながら友情を育むという、イジメが陰湿でなかった時代を描写したコメディ。
これだけストリートファイトをしていてまだ弱いのか、主人公、とは思いますが 笑
ギャグと古いネタをちょこちょこ挟み込んで古い時代の世界観を作っていますが、ラボタが人間のお勉強に悪戦苦闘をしながらも、ちょっとずつ人間を知っていく様子も、このストーリーの醍醐味ではないでしょうか。
失踪したじいちゃんが天才ロボット工学者で、
ある日、じいちゃんが作ったらしい美少女ロボットが家に押しかけてくる――
こう書くと充分、平成でも行けそうなあらすじなのですが、
なんだろう、この昭和の残り香は!?
子供の頃こういう雰囲気の漫画、読んだ覚えがあるような、ないような・・・
ある程度以上の世代には妙になつかしい雰囲気が癖になる、少年漫画風の小説です。
ライトなノベルではあるが、ラノベとは呼びたくない。
そんな言葉なかったもん、俺らの時代。とか言いたくなる笑
ポリコレとは真逆に突っ走る勢いが、むしろ令和の現代には突き刺さる!
いや、刺さる人には刺さる!!
ハイテンションがたまらない日常系コメディです。
この雰囲気が好きな人にはぜひ読んで欲しい!