買い物を終えて店から出ると雨が降っていた。

『降っちゃったねー』

「ひょーちゃん、傘持ってる？」

『折り畳みだから、ちょっと小さいけど……』

雨で濡れないように、華奢な凛の体に傘を寄せる。

「いっぱい買っちゃった」

『持つよ

　ちょっと貸して？』

自分の体半分は雨で濡れてしまったけど、こうしている時間も楽しい。

『さて、と

　このあとどうしよっか？

　映画とか何かやってたかな？』

「雨降ってるし、

　どこかでゆっくりしたいなぁ」

『うーん、

　……家でゲームとか？』

「ひょーちゃん家で？

　うん、行きたい！」

『ちょうど雨で濡れちゃったし、

　それがいいかな』

「うんっ」

こうして、凛が家にやってきた。

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