第34話
「緊張は和らいだ様だな」
『力が……入らないです……』
私は慧悟さんに寄りかかり、そのまま抱き上げられた。
「真在子、何も心配するな。只、俺だけを見ていれば良い」
そう言い寝間の戸を開け、ゆっくりと私を降ろす。
そして慧悟さんのキスが再び、降り注ぎ始めた。
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