第12話亡霊と人形③

***


 連れ込まれた部屋は学校の教室としては明らかに異様で、何に使うか不明な機械やコードが所狭しと並べたてられ、テーブルも書類と本がうずたかく積み上げられほとんど物置と化していた。

「さあ、ここに座って、このレンズの中を覗き込め」

 と座らされた俺の前にあったのは、視力検査の時に使うような器具だった。しかし、レンズの中を覗き込んでも、中にはランドルト環もなければ赤い気球もない。真っ暗闇だ。しばらく訳もわからないまま闇を凝視していると、突如として雷のような紫の光が視界いっぱいに弾けた。眩しいはずなのに、俺の目は瞬きすらしない。光はそれから立て続けに三度爆ぜた。

「よし、目を離していいぞ」

 やっと解放されたと思いきや、今度はいつの間にか隣にいた小柄な人形にコードが大量についたグローブを装着されて、何かを計測された。その後もカレルとカレルの助手人形によって、俺は多種多様な器具に繋がれたり、ぶち込まれたりして検査され続けた。

「終了だ」

 そう言って解放されたのは十個目の計測器から降りたところだった。ぶら下がり健康器のようなこれで、一体俺の何が測れたというのだろうか。器具はいずれも人形の腕のような部品がついていて、計測中はその手の下に敷かれたロール紙に絶え間なくペンを走らせていた。ある器具の手は規則的な波形を、ある器具の手は単純な数字を、ある器具の手はぐるぐると渦巻のような模様を描き綴り、カレルはでき上がったその紙を興味深そうにパラパラとめくった。

「何かわかりましたか?」

 リリシュカがそう言って部屋に入ってきた。たぶん、検査終了の声が聞こえたからだろう。カレルはリリシュカを無視してブツクサ独り言を言いながら、なお検査結果を食い入るように見つめていたが、カレルの人形はリリシュカに空いている椅子をすすめ、隣の部屋に消えたかと思うと今度は湯気の立ったティーカップを持ってきて彼女に渡した。

「熱いので、お気をつけて」

(喋った!?)

 何食わぬ顔でティーカップに口をつけているリリシュカの隣で、俺は驚いていた。さすがにジゼル先生の時ほどの衝撃はないから、声は出なかったが。それでも俺は俺以外に喋る魔法人形マギアネッタをいまだに見たことはなかった。声質は女子とも男子ともつかない、なんだか子供のような声。たしかに人形の体も俺やリリシュカより小柄で、十二、三歳の子供といった感じ。しかし、顔は他の人形と同じで白面だ。この人形は一体何なのだろう。そんなことを思っていると、とうとうカレルが検査結果から顔を上げて、こちらを見た。

「結論から言うと、その人形は間違いなく自律型だ。ただし、俺のエディと違って、完全自律型の可能性が高い」

 エディというのはこの助手人形のことだろうか。だが、それ以上に気になった言葉がある。

「完全自律型?」

「まさか自律型の仕組みも知らないのか? と言いたいところだが、まあ、お前はそうだろうな。簡単に説明してやる。世間一般に出回っている自律型人形の魔導体に刻まれているのは、正確には半自律思考魔術だ。理論上は魔術を組み合わせることで人形に知識や文法、思考ルーチンその他諸々を備えさせて疑似人格を作り出すことは可能だが、今の所、本当に人間同様の水準に達したものはない。魔術で人間らしい人格を作るには、設定すべきパラメータが多すぎて、現実的ではない。そう、イチからパラメータを設定するのはな。だが、俺たちはすでにパラメータの設定された部品を各々に所持している。わかるよな?」

 カレルが芝居かかった仕草で己の頭を指で示した。

「脳をイチから作るのが困難であるなら、人の脳を人形の脳の代わりとして使えばいい。これが半自律思考魔術の正体。魔導体と糸で繋がれた者、すなわち人形遣いの脳の思考領域の一部を強制的に借り、分割思考したものを人形の人格として出力するという技術だ。こんなことができるのも、魔力というエネルギーが人の情動や記憶情報に相互干渉する性質を持つが故だな」

 ドヤ顔で言われても、どう反応して良いものか。戸惑いつつも、自分なりにカレルの言葉を咀嚼してみる。

(分割思考……要は人の頭の中に、魔法で人形の人格になる別の人格を作るってことか?)

 俺は率直に思ったことを口にする。

「なんかそれ、二重人格を作ってるみたいで、危なくない?」

「人形の人格領域と人形遣いの人格領域にはきちんと魔術的制限をかけ、強固に不可侵としていた。だから、実験段階では、誰一人、頭がおかしくなった奴はいない。にもかかわらず、十二年前、その製造はわずか半年で中止になった」

「え……?」

「元々軍事用に開発された技術で、実用段階で不具合があったらしい。詳細は伏せられたまま、製造は中止。だが、国は生産した人形に関しては回収せず、新規製造のみを禁止した。中止が発表された時点で既に流通していた分については、特にお咎めなし。当時、製造された千体の人形は八十五年式なんて呼ばれて、けっこう良い値で取引されてたりするが、これも正規の人形店で買う分には問題ない。血盟クランみたいな政府指定の犯罪組織から買ったら、しょっ引かれるがな」

「不具合があったにしては、随分ゆるい規制だな。もし、事故でも起きたらどうすんだよ」

 おにぎりにナット一つ紛れ込んだだけだとしても、全商品が回収されるのが当たり前。そんな社会を生きてきた身からすると、この措置は杜撰すぎるように思えた。人形にまつわる技術こそ目をみはるものがあるが、コンプライアンス意識みたいなものはあまり育っていない社会なのだろうか。

「不具合自体が軽微。ないしは、極めて特殊な状況下でしか発生しない不具合だと判断されたんだろう。実際、エディはご覧の通り、特に問題を起こしたこともない」

「はい、前回のメンテナンスから二七八時間経過していますが、この通り、ばっちり問題ありません」

 そう言うエディは、表情こそないが、そのはきはきとした受け答えは純真な少年を思わせた。これがあのカレルの脳の一部から作られているというのは、冗談としか思えなかった。

「その件も後押しして、自律型人形の開発自体がこの国ではすっかり下火になった。ただでさえ不景気なのに、国民の血税を投入してまでわざわざ人形に人格を作る必要性はない、という世論の声がデカくなったからな」

「すごい技術なのに?」

「ああ。人格があれば、人形遣いの能力に左右されず、人形が技術を学習し習得することだって可能だ。専門知識が必要な現場で安定的に人手を供給したりもできる。色々と応用の利く技術だっていうのに、『人と同じように喋る人形なんて嗜好品の領域にすぎない』と、不景気で精神まで貧困になった国民たちの多くは短絡的にそう考えたのさ。それに、人の脳を人形の制御補助として使う技術自体はすでに確立していたからな。今、流通している人形の殆どは、自動制御魔術が組み込まれてる。人形遣いが逐一、糸を操らなくてもある程度勝手に人形遣いの記憶や思考パターンを参照して、人形が勝手に動けるようにするやつだ。お前も、身に覚えあるんじゃないか?」

「……もしかして、屋上であの大男と戦ってた時が、それか?」

 俺が訊ねれば、リリシュカは「そう」と小さく頷いた。

「とんでもない技術だな。その自動制御魔術も、半自律思考魔術も」

「ええ、どちらも人形工学の権威、ドクター・シュルツが発明したもの。そして彼の門下生で愛弟子だったのが、このカレル」

 リリシュカの説明にカレルはふん、と不機嫌そうに鼻を鳴らした。そんな偉大な先生に師事していたのなら、もう少し誇っても良さそうだが、何か気に食わないのだろうか。そんな風に思いつつ、俺は訊く。

「俺が自律型ってことは、俺の人格もリリシュカの脳から作られてるのか?」

 ここまで発展した技術があるなら、自分がその技術の産物だという可能性も否定はできない。もちろん、そんなはずはないのだが、何事にも「絶対」はない。

 カレルは検査結果の紙から一枚を取り出して俺に見せた。そこには黒い点がたくさん打たれ、その点が渦を巻いていた。白い紙に黒い点だが、空の星を数えたスケッチのようにも見えた。広大な宇宙のどこかになら、こんな渦巻銀河があるのかもしれない。

 不思議な点描に「なんだこれ?」と俺が首をひねっていると、エディが別の紙をカレルに差し出し、その紙をカレルが俺の前に差し出した。同じようにたくさんの点が渦を巻いているだ。

「こっちがお前の魔導体に刻まれた魔術を二次元トレースしたもので、こっちがエディのだ。全然違うだろ?」

「わかるか!」

 最初に差し出された紙が俺のらしいが、エディのものも殆ど同じにしか見えなかった。

「そういえば、圧縮言語はまだ教えていなかったか。授業でお前らに見せている魔術式はこいつを展開して読み易くしたものだ。見比べれば、違いぐらいはわかるだろ。ほら、この辺りの自動制御や言語機能、基礎部分はほぼ同じだが、この中心部分に刻まれた術式は全然違う! こいつがお前の人格を作る魔術で、たぶん完全自律思考魔術だ。絶対とは断言できないが、九分九厘はそうだ。この俺が見たことない術式だからな」

「いや、見たことないなら断定できないんじゃ」

「術式だけじゃない。お前とリリシュカを見てればわかる。さっきのジゼルに対する反応だ。リリシュカはジゼルが男だと知っていたから、無反応だったが、お前はひっくり返るほど驚いていた。半自律型なら、人形遣いと脳を共有している人形ならそんな反応はあり得ないんだよ。たしかに人形の人格は人形遣いとは全く別物だが、知識や経験は基本的に共有してる。だから、半自律型人形はあくまで人形遣い本人から極端に離れた思考にはならないし、同じ言語、同じ常識規範のもとに喋って行動する。表面的な性格は違っても、より深層の無意識ではやはり同一人物だ。月の裏と表が全く別の顔をしていても、どちらも同じ天体であるように」

「……既存の技術じゃないなら、俺は幽霊か何かなのか?」

 俺の人格が技術で生み出されたものでないなら、やはり俺は死んだ人間の魂で、それが人形に取りついているのかもしれない。非科学的なのは承知だが、わけのからない技術よりは、身近で馴染みある話だ。しかしカレルは不機嫌そうな顔をして言った。

「なんでそこで幽霊が出てくる? お前の人格が、リリシュカの脳の一部じゃないとすれば、この術式がお前の人格そのものだろ。俺が、最初に言った『凡そ現実的ではない、イチから魔術でパラメータを設定した人格』、それがお前という自我の正体。人形遣いに依らない、正真正銘の完全自律思考魔術だ」

 カレルが鼻息荒く、俺の肩を掴んだ。何がこの男をそこまで興奮させるのかは、さっぱりわからない。が、俺という人格が、リリシュカの脳の一部のまやかしのようなものじゃないことは、少しほっとした。どのみち、俺が人だという証明にはならないのだが。

「ドクター・カレル。何度も言ってる通り、ひとの魔法人形マギアネッタをベタベタ触らないで」

 カレルの手から遠ざけるように、リリシュカがぐっと俺の肩を後ろから掴んだ。カレルは意外にもパッと手を放した。

「まあ、お前はその人形を手放せないよな。そいつの魔導体の純度は一等星級。魔力靭性は、一般的な人形の五倍以上だ。俺のエディもそうだが、そもそも自律型は術式を刻むのに普通の倍以上の魔力が使われるからな。純度の低い魔導体は使えない。シモンは、お前みたいな魔力オバケの特異体質がうっかりフルパワーを使っても壊れない、夢の人形だ」

 カレルが計測結果の書類から数字の書かれた紙をめくって目を通していた。俺は何から何まで規格外らしい。この世界だと俺はオスの三毛猫か、AB型のRHマイナスぐらいは希少な存在なのだろう。俺はふと思いついて、訊ねる。

「俺に使われている技術がそんなにすごいなら、今日の検査結果をもとに、それを再現したりするのか?」

 俺の発言はカレルの癇に障ったらしい。忌々し気にチッと舌打ちして言った。

「魔術は刻む順番が大事なんだよ。刻まれている術式がわかっても、刻み方が違えば、それは全く機能しなくなる。お前に刻まれた魔術言語は二十六。その刻み方、つまり術式順のパターンはざっと十五穣通り以上ある」

 言われてすぐにそれが数の桁数をあらわす言葉だとはピンとこなかった。五兆円欲しいと言う人はいても、五穣円欲しいと言う人にはついぞ会ったことがない。それぐらい、身近ではない巨数だ。

「俺だって馬鹿じゃない。ある程度順番のアタリはつけられる。が、完全な再現は難しいだろうな。まったく、腹立たしいほどに美しい式だな、クソ」

 俺の検査結果に目を通しながら、カレルは悔しげに、そして嘆息しながら言った。そこには畏敬の念が多分に含まれているように思えた。その様子に、俺はふと思いつく。

「なあ、その完全自律思考魔術、例のシュルツって人が作ったって可能性は?」

「あの爺さんは既に引退してる。今さら新しいモンを作る気力があるとは思えない。何より、完全自律ってのは、あの爺さんの設計思想からは遠い」

「思想?」

「爺さんは、個人の拡張としての人形にこだわっていた。半自律思考魔術ってのは人の脳の拡張だ。俺たちは思考するとき、脳の一部のみにスポットライトを当ててものを考える。その間、暗闇の部分は使われずじまいだ。ここを切り出して、思考できるようにする道具が、半自律型思考魔術とそれを持つ人形だ。一方、完全自律思考魔術は、個人の思考の拡張や延長ではなく、もはや別の個体を新たに作る試みだ。技術的には重なる部分も多いが、目指すものがまるで違う」

 何となくわかるような、わからないような。視線を下ろすと、エディと目が合った。鼻も口もないのっぺりとした白面だが、じっと俺を見上げる目には好奇心の光が宿っているように見えた。

「あとお前に刻まれた魔術で興味深いのは、起動時の人格消去魔術がないことか」

 人格消去──なんだ、その不穏な言葉は。と思った矢先、エディが言った。

「僕たちが新しい主と糸を繋いで目覚める時、それまでの人格や記憶は一旦消去されるんです」

「そういうことだ。このエディも俺と繋がってるから、こういう口調や性格をしてるが、もしそこのリリシュカが新たにエディと糸を繋いだら、これまで形成してきたエディの人格は破棄され、新しい人格になる。これがないと、昔の人格と新しい人格がぶつかってしっちゃかめっちゃかになるからな、当然の措置だ」

 カレルが補足した。理屈はわかるが、なんとも無情な気がした。

「まあ、俺がエディと糸を繋いでいる限り、他の奴が勝手にエディと糸を繋ぐことは不可能だがな。自律型に限らず、あらゆる人形は二重契約を防ぐ魔術を刻むことが法律で義務付けられている。重婚は禁止ってわけだ」

 たしかに人が使っている人形の操縦を横取りできたら、色々と問題が起きそうではある。

「今日の検査は以上だ。特に故障個所などはなし。昼公演マチネ夜公演ソワレ、どちらにも耐えうる魔法人形であることは俺の名前で保証する。どこの誰が作ったものかは知らないが、お前が作ったわけじゃないなら法律に抵触するわけじゃない。そもそもこの劇団内で法律ほど無意味なものはないしな。そんなことより、素体部品が量産品じゃないから、気安く壊すなよ。一応、データは取ったから、再生産は可能だが、時間も手間も金もかかる」

「わかりました」

「って言ってるけど、リリシュカの人形の扱いは劇団一荒い。スクラップになる前に、シモン、ウチに来ないか? エディを見てもわかると思うが、俺は、人形は丁重に扱う」

 カレルはあくまで劇団の技師で非戦闘員だと聞いている。なら、彼のもとにいれば、劇団の危険な仕事をせずに済むかもしれない。震える程怖かった死ぬことも、殺すことも、もうなくなる。これこそが俺の願った事じゃないだろうか。しかし、ほんの少しの間があって、俺の口はこう答えていた。

「……遠慮しとく」

 人形として、ぼうっとこの狭い研究室で飼い殺される。それは、病室で無為に過ごした最後の日々に似ている気がした。生きているのか死んでいるのか、よくわからない生殺しの日々。思い出しただけで、胸の辺りが冷たくなるような気がした。

「なら、さっさと行け。俺は忙しい」

「じゃあね。また今度!」

 書類の山に没頭し始めたカレルに代わって、エディが手を振って見送ってくれた。

 部屋を出るなり、リリシュカが言う。

「意外ね」

 彼女は俺がカレルの提案に乗ると思っていたのだろう。

「消去法だ。オッサンにモルモット扱いされ続ける一生なんて、ゾッとする。お前に付き合う方がまだマシだ」

 そう言いつつ、俺は不安になる。本当にこの選択が正しかったのだろうかと。俺が選ぼうとしている道はきっと、昨夜見たようなどす黒い血でまみれている。いっそ引き返すべきか、あの研究室へ。病室のような、チューブに繋がれた平穏へ。

「自分に選択肢があるなんて思っているなら、それは思い上がり」

 不意にリリシュカが俺の顔を覗き込む。青みを帯びた灰色の瞳が冷たく俺を射貫く。

「あの時も今も、私は貴方を意のままにできた。貴方が選べる道は、はじめからひとつだけ」

 あの時というのは、今朝、グランマに詰められた時のことだろう。結局、俺が何を選ぼうとしても、俺のすべてはリリシュカの思うがまま。どのみち俺は操り人形で、人間としての生など望むべくもない。だとしても、だ。

「俺は自分で選んだんだ」

「そう」

 俺の言葉にリリシュカは不敵な笑みを返したかと思うと、さっさと廊下を歩いていく。俺は決して彼女を追いこさない速度でその背中を追いかける。

 死にたくもないし、殺したくもない──今でも俺はそう思っている。けど、死にもせず、殺しもせず、俺はこの人形の体で生き永らえてどうするのだろう。何も、ないのだ。でも、リリシュカの人形でい続ける限り、俺には意味も、居場所もある。

 窓から差し込む夕日に塗り潰されたリリシュカの、長い影が俺をすっぽりと覆い隠す。たとえ幻でも、今は追いかける影があることが救いのように思えた。

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