アキラとマサシ
風羽
奇妙なあいさつ
夕暮れのその公園には人の気配はない。
そこに一人の男が胸を張り、威風堂々と歩いてくる。そのたくましい姿からはオーラのようなものが放たれている。
逆の方向からもう一人の男が少し前かがみになりながらサッサッサッと小走りにやってくる。あたりをキョロキョロと見回す様子は何かに怯えているようにみえる。
ふたりの男が対面した。
何とふたりとも全裸ではないか!
身体にはパンツ一丁さえ身に付けていない。
アキラと名付けられたたくましい方の男が自分の股間を突き出した。まるでその股間を相手に見せつけるように。
もう一方のマサシという男がひざまずく。
マサシはアキラの大きなそれを恐る恐る触り、何度か掴むと優しく握った。
公園は静かだ。
ふたりの男は一言も声を上げていない。
沈黙はどのくらい続いたであろう。
やがてそれを握られていたアキラもひざまずく。
そしてマサシの股間に手を伸ばし、アキラのものよりかなり小さなそれを優しく握った。マサシの握り方よりも、もっと優しく。
誰も見ていない静かな公園。
ふたりの男は何かを確かめ合っていた。
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