『アニマル・アソート』

日射量ここまでくるとギロチンでルイ16世が見ていた世界


楽譜なら聞いてられない曲になる鳥で埋め尽くされた電線


ああこれが生命力か、の顔をする襲撃された鹿せんべい屋


こわれるぞぼくこわれるぞと爆弾のように泣きつづける乳児


人の手は[強く押す]しかできないと消火栓は思っていました


夜半すぎそっと起こしたパソコンで巨乳をゆらす動画をながす


さびしさに部屋を立ち出でてながめれば歩行者信号消灯時間


蚊の刺した痕を見つけてころしたいきもちがねぼうしてやってきた


シマウマを目で追いながら方舟のへりをがじがじしているライオン


くちびるをひらけば詩だったぼくたちをエレベーターが一階へ運ぶ




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読んでいただきありがとうございます。

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