第14話、メイドグッズ
竜騎士。
それは竜と契約し共に戦う騎士のことを言う。
竜と契約すると竜が種族進化するときがある。
自分の飛竜である、”ジラント”はもとは
自分と契約することで
契約した時に、新たに得たスキルは、”インベントリ”である。
自分は、百八あるメイド
しかし、自分がメイド服を着ると、”ジラント”が汚れ物を見るような目で見てくるので、自粛している。
――何故だっ
アレクの容姿は、金髪碧眼、身長180センチくらいの美丈夫。
――メイドゥーン王国内ならいざ知らず、他国で男がメイド服を着ると普通に通報案件だ
という目でジラントが自分を見てきた。
「……あれか、自分との間で得たスキル、”インベントリ”を使わなくなるから嫉妬してるのか?」
実は、”メイドインベントリ”の方が容量は大きい。
じ~~~
ジラントがとてつもなく嫌そうな目でこちらを見てきた。
色々、諦めたようにフルフルと首を振る。
「それとも……メイド服が着れないから悔しがっているのか」
はあっ⤴
ジラントが驚いたように首を向けた。
「そうか、そうか、メイド服を着たジラント(飛竜)かあ」
――大きなメイド服を着て、ヒラリとスカートをひるがえしながら、空を飛ぶ飛ぶジラント(飛竜)
「……いいかもしれない」
突然目の前に光り輝く円が現れた。
複雑な魔法文字がゆっくりと回る。
「契約破棄用の魔法陣……?」
自分とジラントとの契約を破棄するものだ。
ジラントの署名付き。
「えーと、ジラント」
「ジラントさん」
しばらく口(?)を聞いてくれなかった。
◆
「いい天気だね~」
青い空、白い雲。
街道を下に見ながらのんびりと飛んでいる。
時々、スイーという感じで滑空した。
この街道の先に、噂のメイドさんが来たと言う街があるはずだ。
しばらく飛ぶと、
「お、あれかな」
遠くの方に中くらいの規模の城塞都市が見えて来た。
さらに近づく。
「おお、ここだなあ」
確かに強力なメイドオーラを感じる。
とりあえず、街の入口近くに降りた。
街に入る手続きをするためだ。
「飛竜商人とは珍しいなあ」
受付の門番に、身分証のドッグタグを見せた。
冒険者ギルドのものである。
「西の方からかい」
門番が気安く話しかけてくる。
「メイドゥーンからです」
「そうかい、そうかい」
「店を出すときはギルドの許可を取ってくれよ」
「わかりました」
「ちなみに商品はなんだい」
「メイドグッズです(キリッ)」
「ああ、メイドゥーンか」
「ルリちゃんがよろこぶかねえ」
ドッグタグを確認する。
「はいよ、通っていいよ」
「はい」
ジラントと一緒に歩いて街に入った。
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