この世には人知の及ばないものがある。
時としてそれは人の世界へと過剰に流れ
込んで来ては安寧を害する。妖魅、怨念、
呪詛、神罰、それらが齎す怪奇現象を
調査解決して行く組織。その最下層にある奈落……。
怪異のある所に 彼等 あり。
ワインレッドの長い髪を靡かせて向い風に
立つすらりとした肢体、そして自身の骨を
開花させるスケルトンクイーン、ムクロ。
普段は白衣に眼鏡の地味で理知的な風貌、
小さな艶々モフモフ蝙蝠を飼うが、一旦、戦闘にもなれば神懸る男、スガタ。
まだ幼さの残る容姿に鋼鉄の大蛇達を纏い
ド派手な戦いを展開させる少年、クグツ。
彼等の相手はウロボロスの刻印を持つ闇の
組織。怨念と悪意、そして呪いと祟りを
ハイブリッドさせ、どす黒く醜い怪異を
創る。
悪意を以て 怪異 を放つ。
彼等の戦いは壮絶を極めるが、あくまで
人としての彼等の心の機微や愛情、更には
飯テロや可愛いモフモフ蝙蝠までついて
来る!アクションに次ぐアクションそして
じっくり怖い。まさにノワールアクション
ホラーの傑作!『小説』というものが持ち
得る 全ての魅力 が、ぎゅっと此処に
濃縮されているだろう。
作者の他作品【征け神風のアインヘリア】
【溺るるは慟哭のヴィクティム】とも同じ
世界観を共有するのも嬉しい。勿論、
初めて読んでも充分に読み応えがある。
興味を持ったならば、迷わず物語の中へと
飛び込んで行くのをお勧めする。
人に害意を加えるあやかしや呪術師に対抗すべく作られた『組織』。
その『組織』の西支局にある通称『奈落』に所属するスガタとムクロ。
彼らのあやかし退治が中心に物語は進んでいくのですが……。
まずは各章や小タイトルをご覧ください。
非常にスタイリッシュじゃありませんか! おまけにホラー好きなら必ず心惹かれるワードがちりばめられています。うまい。ほんとうまい。
また、本文においてもホラー描写は言うまでもないのですが、この作者様、本当に火器銃器を扱ったアクション描写がお上手! アクションも見どころです!
私、この作者様の『征け神風のアインへリア』も好きです。めっちゃキャラが立ってるんですよね。
よろしければ、本作だけではなく、そちらものぞいてみてください。