実力が全ての学園で無双する俺は、神に愛され過ぎた唯一の人間だった
夢乃雫
第1話 どけよモブ共が
この世界には能力というものがある。能力は人によっては違う。火を操る者や水を操る者……光や闇を操る者もいる。
そんな能力は全て神という器から零れだしたモノであり自然法則から逸脱した能力もこの世には存在しており、『未来が見える』なんてものも______
この世に生を受けた全ての人間が能力を持つが、その全てが能力を制御など出来る訳がない。それに加えて能力を持った者の中には圧倒的な力を求める者もいる。
そんな人間が集まり、能力の制御、実力の向上を促す学園に今年も数百人が入学し、その門をくぐった。
「俺が最強だ」
たった一つの約束を胸に秘め、彼は学園へと進む。
____
「新入生諸君、入学おめでとう」
数千人が集まる事の出来る学園中央ホール、そこで一人の声が響く。
「この学園に入学した君達を僕達は歓迎する。どんな思いを心に秘めてこの学園に来たのかは知らない……だけど、これだけは覚えていてほしい」
声の主は、一拍を置いて告げた。
「この学園じゃ……『実力が全て』だ」
静寂に包まれていた学園中央ホールが、その言葉で熱狂に包まれる。
この学園に能力の制御を学びに来た者も確かにいる……が、それはごく少数。
その大半が______
頭のネジが数本外れた戦闘狂ばかりで……その熱狂が中央ホール全体に響き続ける中、ただ一人……その男が突然壇上へ上がった。
そして、その男は教師の静止を振り払い……熱狂を続ける数千の生徒達に向け言った。
「俺は……
その言葉で、中央ホールは一瞬静寂を宿したがすぐに嘲るような笑い声が響く。
熱狂ではなく、嘲り笑いを宿し始めた中央ホールの生徒達に向けて、雷華は自身の能力を発動した。
『
瞬間、耳をつんざく雷が旋律を奏でるかの如く中央ホール内に降り注ぎ……雷華はその直後再び言った。
「これを見てもう一回心の底から笑える奴がいるなら最強は諦めてやるが……ハッ、笑ってみろよモブ共が」
その攻撃を見て、笑う者はいなかった。自分との圧倒的なまでの実力差を思い知ったから。
だが……例外はいた。
自分自身と同じ、常識の範囲外の実力持つ者達は心の底で密かに微笑んでいた。
が、それを雷華が知る由はなく……雷華の学園生活は途轍もないインパクトから始まる。
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