雨音

疲れて倒れる様に

眠った私の耳に

雨音が聞こえてくる


目を閉じたまま

その音を聞いている


ラジオノイズの様な雨音が

風で強弱を付けて

リズムを取っている


換気口の庇に時折

大粒の雫が落ち

大きな低い音を立て


ベランダの手すりは

逆に時折

高い金属音を奏でる


濡れたアスファルトの上を

車が走って行った


ジャズだ


目を閉じたまま

心地よいジャズを聴いている


私の意識は

スウィングしながら

またシーツに沈んでいった


連休が終わって

私の連勤も終わった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る