第7話お嬢様はスライムキングに喰われるそうです

「お嬢様スライムを捕まえてきました。」




「あなたスライム風呂って知ってる?スライム1匹で出来るわけないでしょ?」




「それを言ったら魔物のスライムはスライム風呂には使いませんよ。」




「いいからあと50匹ぐらいスライムを連れてきなさい。」




「お嬢様、魔物とはいえ命をもてあそぶ真似をするのはよろしくないかと…。」




「私がスライム風呂に使わなくてもどっかの冒険者に殺されるのだから死ぬのが早まるだけの問題よ。」




「完全にダークサイド側の台詞っすね。」




「早くスライム連れてこないとスライムを体に巻きつけてR18指定の本にしちゃうわよ。」




「これ小説なんで実害0っす。」




「今ここで襲われるーって叫ぼうかしら?」




「すぐに捕ってきます。」




~三十分後~




「お嬢様、ブルースライムを10匹捕ってきました。これで遊べますね?」




「…足りないわ。」




「え?」




「執事がいない間に私気づいたの。」




「…何にですか?」




「私レベルのお嬢様なら青いスライムだけどで満足せずカラフルなスライムでスライム風呂を造るべきということによ!」




「…脳みそのどの部分を使ったらそのような結論になるんですか?」




「脳みそで考えてる時点であなたはその程度なのよ。本能に従いなさい。」




「まだ僕は野生には帰りたくないので遠慮します。」




「何でもいいから早く色んな色のスライムを集めてきなさい。」




「…へい。」




~1時間後~




執事の手には赤、緑、黄の三色のスライムがそれぞれ10匹ずつぐらいいた。




「毒性がない比較的無害なスライムを集めてきました。」




「よくやったわ!早くスライムをお風呂に入れてみて?」




そういわれ執事はお風呂にスライムを入れた。




「執事、スライム風呂なのにスライムが混ざっていないわ」




「まあ、そりゃスライムも生きてますからね。融合することなんてありませんよ。」




「それなら…てってれー、【湯かき棒ー】」




「お嬢様?ちょっ…それ何に使う気ですか?」




「湯かき棒の使い道なんて混ぜる以外ないでしょ?」




「お嬢様、人の心とかないんすか?…いや、ないですね。」




ぐるぐるぐるぐる




「見て執事!どんどんスライムが混ざっていくわ。なんかまとまっている気が…。」




「お嬢様、もう辞めた方がいいかと…」




「そうね。…じゃあ入ってみるわ。うわっ!」




そういってスライム風呂に足を伸ばした瞬間スライムがメアリの足を掴んで引き込んだ。




お風呂から出てきたのは虹色に輝いている大きいスライムだった。




「お嬢様!【20%暴食パンチ】!」




ドーン




「効いてない…」




中央ダンジョン90階層ダンジョンボス神話級【レインボーキングクリーム】




「お嬢様…動かなくても厄介事を持ち込んできますね…」

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