祈り ~ピーちゃん~
私の大切なお友達 ピーちゃん
毎日「おはよう」ってあいさつして、学校に行くときも「いってきます」
ちゃんと『ぴっ』てあいさつしてくれた。
小さな黄色い羽をした小鳥さん ピーちゃん
昨日動かなくなりました。何も言わなくなりました。
学校から帰ってきたらかごの中で冷たくなっていました。
いつものようにエサをあげてもお返事してくれません。
死んじゃったんだ。私のお世話が足りなかったんだ。ごめんね ピーちゃん
お気に入りのハンカチでそっとくるんで一緒に寝ました。悲しくてずっと泣いていました。
でもピーちゃんを天国に送らなきゃ
私のお母さんのいる天国に連れて行ってあげるんだ。きっとお母さんが大切にしてくれるから
でも どうしよう どうしたら いいのかな
そうだ 天国に一番近い場所にお墓を作ろう。
丘の上にある大きな木 空まで届く大きな木
きっとあそこなら天国まで届くよね。
――――
大きな木の下まで来ました。ハンカチで包んだピーちゃんはポシェットの中
お墓を作ろうとしたけれど木の下まで入れません。柵があって入れません。
どうしよう
大きな木の下の公園で困っていたら、いつの間にかお姉さんがいました。
「どうしたの」
ピーちゃんのお墓を作りたいの
ピーちゃんのことを話したら、お姉さんは大きな木の下まで連れて行ってくれました。
「ここで眠っていただきましょう」
大きな木のある場所はお姉さんのお庭でした。
お姉さんが持ってきてくれたきれいな紙に包みなおしてピーちゃんをそっと土の中へ埋めました。
やわらかな土をかけて、きれいな色をした石を置きました。
ここからなら私のお家も見えるよね。
寂しくないよね。
天国に行けるように お母さんの所に行けるように お祈りしました。
お姉さんも一緒にお祈りしてくれました。
お母さんのところで可愛がってもらえますように
「この優しい子に世界樹の加護がありますように」
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