海神の娘と呼ばれた王女の大航海

最大の魅力は、圧倒的な世界構築の深さです。政治・軍事・技術・宗教まで緻密に練り込まれた設定で、まるで実在の歴史書を読んでいるような没入感があります。
主人公アンネの知識チートは単なる俺TUEEE系ではなく、現実的な制約や政治的な駆け引きの中で活かされ説得力抜群。海戦描写の臨場感も見事で、新時代の海軍戦術に胸が躍ります。
そして何より、アンネと副官ファルナの関係性が素晴らしい。戦友から恋人へと発展する過程が丁寧に描かれ、互いを支え合う絆を読者も共有できます。
硬派な戦記物でありながら、百合要素も自然に溶け込んだ傑作。続きが気になります。

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