第40話
村に到着したら家族に咽び泣かれたアレンです。
…旅行、そんなに嫌だった?って位、村に帰り着けた事を大喜びしている家族達にちょっとだけ引いてしまった俺が居る…内緒だけど。
まあ、“街に住みたい!”とか言われなくて良かったけどね。
そういう意味では今回の旅行ではちゃんと目的を果たせたのかな?
…予想以上に嫌がっているのが面白かったけどね。笑。
村の人からしたら、予想外の事態だろうけどね。
街での土産話を期待して近寄って来たのに、語られるのはいかにこの村が優れてるかとかだったからね……これじゃ無い感を抱えて帰って行く幾人もの人の背中を見送りましたけど…実際、この村の方があんな街よりは全然良いと昔から思ってたからなぁ〜俺は。
前前世の記憶のお陰なんだけどね。てへぺろー?
皆チベスナ(チベットスナギツネ)みたいな顔して帰って行くんで、実際自分で見てみない限り到底納得しなさそうな所がなんともねぇ…。
俺は家族以外は同じ村人でもどうでも良い派なんで、後はアズマさんにお任せします!
…何か、街へ行ってみよう!なツアーを組んで、順繰りに村人のプチ旅行を計画しているらしいからね、あの人ら。
ほらここ、前も言ったと思うけど超田舎な村で金銭はあんまり必要として無いでしょ?
うちの村の稼ぎ(調味料及び、各種ケア製品)の方が輸入品を上回っちゃってるみたいだから、護衛兼引率込みの旅行を計画しているみたいなんだよね。
それに村の人達も大喜びでノリノリらしい。
…まあそれだけじゃなくて、そろそろ村人の流出を止めようって言う魂胆もあるらしいよ。
人気商品の作り手がこれ以上減るのを防ぎたいんだって。
まあこれで商売してる人達からしたらねぇ…さもありん、って感じ。
人気過ぎて、今の生産量じゃあ需要に追いついて無いみたいだしねぇ…。
まあそこはアズマさんが上手くやる事でしょう。
俺は知ーらないっ。(←超他人事)
…突然だが、俺の大好物の話をしようと思う。
前世で凄いハマって、これだけは絶対異世界転生したとしても再現してやるっ!と、誓っていた食材がある。
…因みにお米では無い。
お米に似た植物はもう既にアズマさんが発見済みなのは前前世で知ってたしな。
俺の大好物な食材はずばり、チーズ!
チーズなら全部美味しく頂けるが、特に好きだったのがとろけるチーズである。
…前前世、実物を知らずに作らされてた中の1つでもあるこれは、本物を食べて衝撃だったからな……。
“もどき”どころじゃなく、全然別物だっただろ、アレは。
アズマさん、良くあれでOK出したよなぁ…ってしみじみ思っちゃったからな。本当に。
前前世でも滅茶苦茶苦労したけど、今までの経験上今回もかなり再現には苦労しそうではある。
しかし、俺は諦めない!
幸い今回の旅でたんまりミルクはゲット出来たし、生乳をゲットした時の為に色々これ使えるんじゃね?って奴を全部アイテムBOXの中に取ってあるのだ!
これからは毎日の生活の片手間に、研究していく予定である。
日本での再現は本当に楽だったのになぁ…。
ネット、ポチィーで直ぐ調べられて、“家庭で手軽に作れる”とかうたってる奴を実際作った事もある。
日本でな。
普通に美味しかったぞ。
その時のレシピは牛乳とレモン汁と少しの塩だけで出来た。…遠い目。
この世界、牛っぽい動物は居る。
レモンっぽい実も生えてる。(色と形は全然違うけど)
塩もある。
でも所詮は“ぽい”だけで、全然別物なんだよなーーー…。
同じ工程でやっただけじゃあ、出来ない。
…実際、旅行中ミルクを手に入れてからやってみたんだよなぁ…。
結果?
出来ませんでしたけど、何か?
何なら、材料違う説まであるしな。白目。
…これはゆっくりじっくり、腰を据えて試していくしかないんだ。
って自分に言い聞かせちゃったぜ…。涙目。
…俺、頑張るっ!
※ ※ ※
…因みに、ここから納得の完成までに3年かかりました。
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