第22話 サブ能力

「えっほっえっほっ」


僕はある場所に向かっている。得意の神力で飛んで行くのも良かったが、

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「良いか?神力にばかり頼ってたら元の身体が弛んじまうぞ?成長期だからある程度は許容してたが飯も大分食ってるからな?噂もまぁまぁ広がって来てるし行くのは良いが運動もしろよ!」


「能力で戦えば運動の必要なくないですか?」


「馬鹿野郎!能力者だってそれなりに動くし、敵の攻撃を避けたりしなきゃいけねーんだ。途中で体力が尽きてゲームオーバーなんて許さねーからな!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


あんな事を言われてしまった所存飛んでいけない…とりあえず朝早く会いたい人がいるから向かっているが居るかは分からない。僕の予想が正しければ居ると思うけど…


「はーはー…やっぱりここの階段多すぎるよ…」


僕は長い階段を登ったあと、見慣れたような景色が広がる。

そう、僕が能力者になった時の神社だ。そして、予想通り生神様はそこに居た。


「生神様ーーー!」


「おはよう。それで用とは何なんだ?お主の家の屋根に神力で書いてあったが…」


僕は神力で屋根に文字を書いた。もちろんこんな事するの僕だけだろうし生神様も分かってくれた。集合場所は決めてなかったが、真面目な生神様なら人が居ないここに来ると思ったんだ。


「僕の能力についてです!この力だけじゃ戦えないと思いました。ケルトさんはサブ能力があるんじゃないかって言ってましたけどどうなんですか?」


「なるほど、やはりお主らは鋭いんだな。正解だ、サブ能力があるぞ」


「え!?じゃあそのサブ能力早く下さいよ!」


「うーんそうだな。あげたいのは山々なんだがな…まだ決まっておらんくてな…」


「そう言うと思って考えて来ました!」


僕は生神様の耳元でコソコソと言った。


「なるほど!それならばお主にも合ってそうだ!分かったそれにしよう」


「やったー!あ、後もう一個。僕に神器ってないんですか?」


「あれ?伝えてなかったか?」


「何も言われてないです」


生神様はやらかしたような顔をする。


「すまん!すっかり忘れていた!お主にも神器はあるから安心しろ」


「どんな神器なんですか?」(僕の神器…)


僕はワクワクしながら聞いた。色々なかっこいい神器を頭の中に思い浮かべながら。


「これだ」


「うわー!あー…」


出てきたのはクネクネ折れ曲がった剣。ただ曲がり方は規則性があり4回ほど折れている。剣自体は頑丈そうで少し重そうなくらい大きい。


「なっ!反応が微妙だぞ!」


「だって変な形して…」


「はー…良いか?この形は完璧なんだぞ?剣同士での戦いの時このギザギザに引っ掛けてだな・・」


生神様からの話を一生懸命聞いた後


「と、とにかく!神器もサブ能力もあって良かったです!」


「ん?そうか、ならばそれらを上手く使い精進するのだぞ」


「はい!」


僕は生神様を笑顔で見送り自分の家に帰る。家から神社まで距離があるし気づいたらお昼になっていた。帰るとトラさんがご飯の準備をしていたので先にテーブルに座って待機しておく。


「そんで?どうだったんだ?」


「ん?そうか、生神様に会いに行ったのだな」


「うん!良い成果を得られましたよ!」


僕はえっへんとした表情で能力を使う。


「えい!」


僕がそう言うと歪みの中から光のレーザーが出る。


「うおー何だこれ!?」


「ビームです!」


「なるほど、遠距離攻撃か。確かにお前にぴったりだな」


「えっへん!そうでしょう!」


僕は褒められてとても嬉しい!そしてもっと驚かせようと神器も取り出す。


「これが神器です!」


「お、おー…何だ?これ?」(だっせーーーー)


「あ、あぁとても良い神器ではないか」(ださっ)


「よ、よく切れそうな神器だな」(ださい…)


「…みんな何でそんな表情するんですか!僕だって思いましたけど神様が超考えて作ってくれたんです!」


「そ、そうであるな。まぁ何と言うか、使いこなすまで頑張れよ」


みんなまともに目を合わせてくれない。確かにギザギザしてて変な剣だけど…


「まぁこれでお前の切り札は揃ったって訳だな!」


「んーまぁそういうことになりますね」


「じゃあ修行も出来るよな!」


「そ、それは…」


「よーし!飯食い終わったら早速修行だー!」


「そんなー!」


僕は強制的に修行をすることとなった。とりあえずはサブ能力も手に入れて、神器も手に入ったので戦うことは出来るようになった。この先神から授かったこの力でどうやっていこうか…見どころはまだまだ。

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