第5話

 ある、うららかな日に、だった。

 

 学校では、いつものように授業が行なわれていた。

「エ~、このように漢字は、いくつかの構成部分からなり……」

 教壇では、先生が授業を進めている。

「それらを、部首と呼ぶのです~」

 そこに突然……、そいつは現われたのだ。

(ガラガラガラ……!)

 教室の扉をあける、音とともに。

 そいつは、いった。

「みつけたぞ……!」

 このぼくを、マッスぐに睨みつけてくる。

 ぼくは反射的に、おそろしくなってしまった。

 

 あおぐような、その巨軀に、たくましい体。

 みるからに、そいつは大戦士だった。

「こんなところにいたのか……!」

 ぼくを睨んで、つぶやいている。

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[まじめ小説]ガズスの朱い本[残酷描写] ヘンなやつ @sunguorrung01

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