2-1【キノコ先輩】(2)

「ねぇキノコ先輩、相当しずくの事気に入ってるよ!」


「あぁやっぱり・・・」



キノコ先輩とはわたしたち4人が入ったテニスサークルの部長。


本名は高畑博己たかはたひろき先輩



マッシュルームのような髪型をしてるから

キノコ先輩と呼ばれている。



顔はまーまーイケメンなのに少し言動が挙動不審、

真面目なのだろうけどちょっと融通がきかないタイプ!


これだ!と思ったら一直線でまっしぐら。



「さっきの練習の時もやたらとあんたの事ほめてたよね。」


「なんかねっ・・・わたし初心者なのに


しかも全然上手じゃないのに、

恥ずかしかったよ~」



「今日は承太郎じょうたろうくんいないから、

家まで送ろうとするんじゃないの?」 


「えwwwwそれは困る!」



せっかく4人で入ったサークルだけど


つかさくんは忙しいからたまにしか顔出さないし



承太郎じょうたろうくんは・・・よくわからないけど


気が向いた時だけくる。




って案の定、帰りに駅に向かってると

キノコ先輩が付いてきた・・・


綾瀬あやせくん送るよ!」


「あぁ大丈夫です。」


「同じ方向だから。」


「・・・はぁじゃぁ途中まで・・・」



途中までっていっても、二人きりで何を話せばいいんだ・・・


電車に乗り込むとキノコ先輩が話し始めた。



「妹が君の大ファンなんだよ、

合わせたいから今度うちに来てくれないかな?」


うわっ妹使ってきたか、しかも唐突に・・・

家にさそってくるとは・・・



「そうなんですね。ありがとうございます。


それなら今度学際にでも連れてきてくださいよ!」


と何とか交わした・・・ 



「あぁそうだね。

でもすぐにでも会いたいって言ってるんだけどなぁ・・・」


しつこいな~どうしよ・・・



「駅に着いたので、こちらで失礼します。


ありがとうございました。」



念のため少し手前の駅で降りた。 


キノコ先輩は社内から手を振っていた。 

悪い人ではないのだろうけど・・・



まてよ!もしかして『あの星』の仲間とか? 

いやいやそれはなんか違う気がする

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