手紙を書く。もうこれだけで勇気が必要なのではないだろうか。それが、相手が推しともなれば、緊張は最高超にまで達するほどに。だが、カンテラ堂では、迷える魂――それが生き霊であったとしても、手を差し伸べてくれるのです。
手紙を綴るとなると、必要になるのは――ペンとインク。そして、紙。
タイトルにある通り、骨董文具カンデラ堂にはガラスペンが商品として置かれている。だが、このガラスペンの種類が幾重にもあり、更にはインクに紙の種類まで!!
いやもう、店に篭って眺めていたい――そう思わせてくれる程に文具が私に詰め寄ってくる。いやいや手紙を書かねば。
ペンを選ぶところから、推しへの想いが垣間見えるものだから、こちらまで高揚感が込み上げてくるストーリーにうっとり。そこに、少々謎めいた迷える魂達の悩み。更には主人公圭祐と店主フリッツ氏に隠された秘密。
隅々まで飽きさせる事のないストーリーを是非ともご覧いただきたい。
あと、是非とも文具に浸っていただきたい。
オススメです。
不思議な文具店『骨董文具カンデラ堂』。
辿り着けるのは、推しへの想いを秘めたワケアリの客だけ──。
ここではさまざまなガラスペン、紙が取り扱われていて、店主のフリッツさんが(途中からは主人公の圭祐くんが)丁寧に教えてくれます。
どうしてこの手紙を書くのか。
どうして自分はここを訪れたのか。
お客様一人一人にしっかりと向き合ってくれるこのお店。そして、推しへの手紙を書くことで、お客様は満足して戻っていきます。
圭祐くんもいろいろと問題を抱えている男の子で、だからきっとカンデラ堂へ辿り着いたのだと思いますが……お客様と向き合うことで成長していきます。やがて、彼も推しへ手紙を書くのでしょうか。
そして気になるのは、フリッツさんと圭祐くんが瓜二つだということ。生き別れの双子、というわけでもなく、何やら込み入った事情がありそうです。
どこか不思議なお店、カンデラ堂。
緻密に描かれる人間模様、推しへの想い。作中に登場するガラスペンや紙も非常に興味深いです。これが、沼への入り口なのでしょうか。
皆様もぜひ読んでみてください。