第15話 チームアメリカ的な
◇
ネクストバッターズサークルを間違えたナギ姐は、ベンチの俺たちを笑いの渦へと巻き込み、勝てば今日のヒーローインタビューは決まりだ。
ナギ姐自身も気付いていたけれど、知らないフリをしていたが、クソチビポメ柴に言われて自身もツボに入ってしまい、しばらくバッターボックスに入れる様子もない。
『……ザザッ……ピンポンパンポーン……只今、チーム俺たちの明日はわからないのコウサカ選手が、笑いのツボに入った為、一時試合を中断致します』
「「「「「「「HAHAHA!」」」」」」」
エンタメ全開のバナナボールに対する熱は、放送部が悪ノリするレベルであり、東方共栄学園はいったいどこへ向かっているのか?
前前世よりもファンキーな生徒たちの自主自立、そしてなによりもフリーダム過ぎるんだが、変に厳しいよりもよっぽどいいことだろう。
『……コウサカ選手が復帰するまで、本日の生徒からのリクエストにお応えいたします。1年C組のイナ ヨリカツ君より、DVDAのAmerica,F*** Yeah をお送りいたします……センパイ……コレ、Fワードメッチャハイッテマスケド、ナガシテオッケイデスカ?……アッハイ……あら失礼致しました。それでは皆様お聞きください、America,F*** Yeah を……』
「「「「「「「HAHAHA!」」」」」」」
とりあえずナギ姐が落ち着くまで、気を利かせてくれた放送部が、いつのまにか兄貴がリクエストした、ナギ姐にぴったりな登場曲を流してくれるようだ。
ぴったりというか、ひたすらクソ最高! とコールする感じなので、頭の中を空っぽにして叫べばいいんだよ!
ナギ姐、ジェニファーが興奮したときに思わず出てくる類の下品なFワードで強調した、喜びや共感性を乗せていこうぜ!
そのうち俺たちも曲に合わせてアレンジする訳で、ベンチは明るいったらありゃしない。
「KASUGA!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
俺の前前世、前世の苗字もクソ最高!
「WIiiiiLLA!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
ウィラはチャーミングなジト目が特徴的な、綺麗で美しくてクソかわいくて最高!
「NAaaaaGI!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
クソデカナギ姐もクソ美人で最高!
「KAZUSA!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
カズサさんも美人だけど性格がクソッタレだ!
「HINAKO!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
クソチビポメ柴も最高!
「IiiiiNA!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
兄貴も最高! 後半になるにつれて雑になる!
「JENNIFER!」「「「「「F*** Yeah!」」」」」
ジーザスのクソッタレ! ジェニファーもクソかわいいぞ!
「LATINO!」「「「「「……Who Are You!?」」」」」
そして本作名物、ラティーノは風と共に去りぬ……いや、誰だよお前!?————。
◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます