余命宣告直後でも踊り出せそうなセルフフィーバーDJ

 昭和の晩夏の海に忘れられたラジカセが、急に喋りだした。

 時代の流れで遮断されていた電波が、時空の歪みで風に流されて令和の電波に乗ってしまったんだろう。

すごい雑音。

 でも、MCの甲高くてテンションの高いアナウンスが、雑音を突き抜けてくる。

 なんか、余命宣告を受けた直後でも踊り出せそう。

 でも、こんな放送局あったっけ?

 きっと、油田でも掘り当てたにわかお金持ちさんが、ありあまるお金の使い道がなくて局を買い取って、道楽でで運営してるんだろうな。

 なんてことを思いながら、すべてがバーチャルのような令和のディストーションで、これを聴いている、昭和生まれの女がここにひとり📻️🌊

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