第1話の報告書スタイルの導入から笑った。
「Ujpー03ー58 安眠枕」——8時間以上使うと死ぬという致命的なリスクを持ちながら、一月以上の予約が埋まっている事実が最高にシュールだ。「永眠枕じゃねぇか」という主人公のツッコミが、読者の気持ちを代弁している。
この報告書スタイルの情報提示が上手くて、世界観の説明をしながら笑いも取れるという一石二鳥の構成になっている。SCP財団的な「アノマリー収容組織」というコンセプトに、ゆるいキャラクターたちの掛け合いが加わることで、重くなりすぎずに読みやすい。
隊長の「自分のことは棚に上げ」な性格と、眼鏡の部下のため息ひとつで二人のキャラクターが立っていて、続きをすぐに読みたくなった。
「アノマリー」というのは、端的には「異常現象」と表せばいいのでしょうか。そういった超常的な現象を解決するのが「u機動部隊」。
■アノマリーの例
Ujp-03-58 安眠枕 ……安眠できるモフモフの枕。しかし8時間以上寝たら死ぬ。
Ujp-01-27 マッチョが売りの少女 ……見た目はふつうの少女だが、常人の20倍ほどの筋肉量を所持。筋トレの邪魔をしなければ無害。
Ujp-05-147 乗ってるカー ……EDMを爆音で鳴らし、車体でヘドバン(?)を決める車。
ほどよくおかしな現象が揃っていますが、じつは「u機動部隊」側も面白おかしい人材揃い!
雨宮雫 Ujp-01-32“それ、ダメです”
鈴仙奏音 Ujp-01-66“✞片翼の天使✞”
丸魔瀬名 Ujp-01-83“亡霊の手”
……彼女たちの能力は、ぜひ本編で確かめてください!
もちろん、アノマリーに襲われて自身もUjp-01-98“スノーシャークマン”となってしまった主人公、茜の能力も非常に強力です(サメちゃん……)。
死と隣り合わせの緊張感を漂わせつつも、突き抜けてどこかとぼけたキャラクターたちが絶妙に“おかしい”本作、おすすめです!