意気揚々と旅立ったはいいもののいきなりの問題が発生。

まず、戦士。

外見は筋肉隆々の男だったのだが、モンスターと会敵した時、怯え始める。

なんとか励まして戦闘に参加してくれたのはいいが、動きが鈍い。

明らかに勇者の俺よりも攻撃が甘く、被弾もする。

戦闘終了後、事情を聞いてみる筋肉は見せるための筋肉であり、動かすのには向いていない。

見かけだけで戦士として登録されたものの、明らかに向いていない。

次に魔法使い。

いかにも老練の魔法使いというべき外見の老人であるが、呪文の詠唱が長い、詠唱途中で噛む、詠唱間違いをするなど、魔法が10回に1回成功する程度。

こちらの経歴も調べてみると長年、本屋で勤務していて、魔法使いへの憧れが年をとるごとに増え、定年を迎えてから挑戦したということだった。

老後の楽しみで魔物と戦うのかと思ったが、どうやらボケが進行しているせいで魔物と戦っているというより、害獣駆除をしている感覚だったようだ。

最後に僧侶。

きっちりとした服装の神官服を纏った女性。

こちらは上の2人よりも戦闘に参加してくれる。

特に回復については言われる前に対応してくれている。

が、戦闘終了後、回復料金を請求される。

理由を聞くとこれは神への祈祷であるとのこと。

そういえば、教会にて復活する際にはそれに似合った金がいると聞いたことがある。

そんな守銭奴？のような教会から派遣されている僧侶・・・。

討伐してそこから金を得ても僧侶に搾取されていくため、装備の更新もできない。

なら、回復を抑えてもらえないだろうかと思ったのだが、かすり傷ひとつ負っても目ざとく回復してくる。

これは詐欺に近いのでは・・・。

そんなこんながあり、このパーティではろくに次の町へも行けないためにパーティを解散することとなった。

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