第9話 領地リフォーム計画(道の整備②)


ーside ラルクー



「ななな……なんじゃこりゃー!」



 一通り家の道を整備し終えた後、丁度外出中だったゼクスパパが帰ってきた。



「あっ!パパ……!おかえりー!」

「ラルク!これは一体」

「道を整備しといたー!」

「ラルクが?」

「うん」

「はあああああああ???」



 うんうん。そりゃー驚くよね。2歳児がいきなり道の整備したんだもん。

 それも、泥遊びとかそういうレベルじゃなくて完璧に。でもごめん。うちの現状に耐えられなかったんだ。



「他も整備していくー」

「あ、ああ……パパもついていっていいか?」

「いいよー!」



 やっといてなんだけど、やっぱり、無断で道を整備するのは良くないからね。

 ちゃんと、領主の許可を取ることも大切なのだ。

 まあ、うちのパパなんて、なんもいわれなさそうなくらいほのぼのしているけれど。


 

「それじゃーいくねー!」

「ああ」



 屋敷の入り口の次に整備をするのはもちろん、ダンジョンと屋敷である。

 まず、ダンジョンに気軽に行けるとその他の領地の整備の時間も大幅に短縮できるからね。

 真っ先に取り掛かるべき問題である。決して、俺がダンジョンに毎日通いたいわけじゃないばぶー。

 

 

 「ブロック!」



 霊の如く土魔法ブロックを使って、元の一応人が2人くら通れそうな元の道を広げつつそこに丸石を敷き詰めていく。一通り詰め終わった。



「えっ!?何が?何が起こっているんだ」



 パパは目の前で何をやっているかが分かっていないみたいだ。

 まあ、知らんがな、先に進むばぶー。

 


「ポリッシュ!」



 これまた土魔法、ポリッシュを使って石を研磨していく。



「えええええええ!」



 パパが驚きの声をあげる。これは確かに知らない人が見たら驚くかもしれない。

 何せ、ただの石だったのが、とてもピカピカした石に変化するのだから。

 それはそれとして、無視して先に進むばぶー。



「クリーン!」



 最後に光魔法クリーンを使ってゴミ掃除したらピカピカの石畳の完成だ。



「はあああああああ!?」



 めっちゃ驚いているみたいだ。でも、驚いているのにいちいち反応してたら日が暮れちゃうから、さてこの調子で、ダンジョンまで辿り着くばぶー!



 ちなみに、貧乏男爵家ではあるが、納めている領地は村だけではない。

 商業都市も治めている。いずれはそことダンジョン、男爵家の屋敷の道を繋げ物流を飛躍的に改善させる。

 そうすれば、赤字も少しはマシになってくれるはずだ。初心者ダンジョンが資源が全然取れないと言っても、少しは取れているはずである。現に俺はその初心者ダンジョンで沢山の資源を使い道を整備できた。

 きっと、この領地に来てくれている商人の中には使用はしたいけれど、物流費が高くてできないみたいな悩みもあるはずだ。

 それに……今はまだ発見出来ていないダンジョンの資源もある香りがプンプンしているからね。


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