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第1話
「ミサ!次、移動!起きて!」
あたしの隣の席のこの美少女は、毎日毎日寝すぎ。全然起きないし。化学のササキ、遅刻に五月蝿いんだから勘弁してほしい!
「ミサ!置いてくよ?」
「またミサ昼寝?ハナも毎日ご苦労様。大変だな?」
「大変だな?じゃないし。見てないで手伝え!なんならミサ運べ!」
いっつもミサミサ言ってんだから、起こすのも手伝って欲しい!
「はっ?無理だし。俺の細腕ではミサなんて運べねぇっ!」
「誰が細腕だって?見た目は細いくせに実は筋肉質で、腰もキュって締まってるくせに腹筋割れてて、肩から二の腕にかける上腕二頭筋が悔しいけど綺麗に鍛えられてるアンタのどこが細腕だって?」
「おまっ、え、なに?!なんで俺のカラダ知ってんのっ?!」
手をクロスして肩を抱き、いやん、なんてポーズをとるこの男はあたしやミサが所属するこのクラスで、いやこの学年で一番といっても過言ではない程人気の男だ。
「あんたのカラダなんかクラス中みんな知ってるし!無駄に脱ぎまくるあんたのカラダなんかみんな知ってるし!誰も興味ないけどね!!!」
無駄にイケメンで、人当たりも良く、皆と仲良しの大樹はその鍛えられた綺麗な体を自慢したいのかしょっ中脱いでる。最初こそ、大樹が脱ぐとクラスの女子が騒ついてたけど、体育の後や休憩時間に男子同士で遊んでる時、なぜか上半身ハダカなことがある。脱ぎ過ぎてて、今や見慣れた大樹のカラダは皆スルーしてるくらいだ。
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