第4話 誕生~母の絶望Ⅱ~
__浄化の法より3日後__
………母の自室(-ミスティsaid‐)………
「ん、ぅん、、」ハッ
(あれ?私はなにを…?)
部屋を見渡すミスティ
(ん、少し頭が痛い…私はなにをしていたのかしら…
なにも、、なにひとつ思い出せない…
大事な…大事ななにかを忘れてる気がするのだけど、、)
子供を亡くした悲劇により
ミスティは記憶の一部を失ってしまっていたのだった
__キィ
「奥方様 お目覚めになられましたか おはようございます」
「あら、貴方は、、、メイドね」
「はい、メイドでございます 本日のお食事はお持ちいたしましょうか?」
「いいえ、今は大丈夫よ 少し疲れてるのあとにして」
「はい、では失礼しまs__「あ、やっぱり少しお待ちになって」
「はい なにかご入用でしょうか?」
「えぇ、少し、、聞きづらいのだけど 私はなにか忘れている気がするの…
とても、大事で忘れては駄目だけど忘れてしまいたかったような、、
そんな大事な、、 いえ、なんでもないわ 急にごめんなさいね
今のは忘れなさい」
(!?まさか、、奥方様は記憶が…?
これは、、また報告が必要ですね はぁ、少し気が重いですね)
「はい、私は何も聞いておりません では失礼いたします」
―――パタンッ
(メイドは、、なにを口ごもっていたのかしら
いえ、それより前に私はなにを忘れているのかしら…
かけがえがないほど忘れるはずがなかった
はずの、、ものな気が、、)
………執務室(‐旦那said‐)………
(ふむ、情報漏洩は今の所なさそうか
明日、あやつも処分せねばな…)
―――コンコンッ
「入れ」
「失礼します」
「何用だ」
「はい、奥方様がお目覚めになられました
そして、奥様について少しご報告がございます」
「ふむ、申せ」
「はい、奥方様なのですが先ほどお目覚めになられたのですが
記憶が混濁しているようでして
忌み子のことを忘れているようです。」
「む、、、」
(まさか、そうなるとは…なんとも軟弱な
だが、都合がよくもある。
記憶がなく騒がぬならばまだ使い道はあるか…一旦様子見だな)
「わかった、体調を崩していたことにして
病人食を与えよ そして、記憶が戻り次第
報告せよ 1週間以内に戻らぬ場合も報告せよ」
「はい、失礼します。」
__4日後__
………執務室(‐旦那 said‐)………
――――――ドタドタドタッ
『おくさまっ おくさまッ!おまちください おくさま!!』
―――――バタンッ!
「あなた!!」ハァハァ
「あの子はっ!あの子をどこへやったの?!」
「お、おくさまっ おまちを、、す、すいません 旦那様」
「よい、メイドは下がれ 誰も近付けさせるな」
「ねぇ、あなた あの子はどうしたの!?私の大事なあの子は!」
「おちつけ ミスティよ」
「おちつけるわけないじゃない!?なにがおちつけよ
大切な赤子をとりあげられて忌み子だって
いわれて不安にならない親がどこにいるっての!?
あの子はどこよ!」
「あの子は、生まれてはならなかっt―――――バチンッ
「なにが産まれてはならなかったよ
あなたが父親じゃない!なにをいっt――――ドゴッ
「おい、貴様 下賤な民であるお前が 私になにをした
いま、なにをした 手を、、、あげたのか?
この高貴なる私に向かって?」
「あ、、、あなた、、? あ、あやまるわ ごめんなs――――ボゴッ
――――シーン コンコンッ
「だ、旦那様 ものすごい物音がしましたが大丈夫でしょうか?」
「よい、入れ」
「は、はい……ヒッ」
「この愚か者を牢に繋いでおけ」
「はい」
「あぁ、そうだ 表ではなく裏のほうにいれておけ
猿轡も忘れるなよ」
「はい、承知いたしました
そこの者 運ぶのを手伝いなさい」
――――パタンッ
「ふぅ、恩知らず物が
やはり下賤な者はくだらぬな…どうしてくれようか」
※あとがき
あと、2~4話程母目線で話が進み
その後主人公目線で話が進む予定となっています。
(まだ未執筆
所謂暗い過去と呼ばれる所から入っているので
とても読み進めるのが辛い作品かな…と
思う私もいるのですが
話しが進んでいくにつれ徐々に
あの経験がこう繋がるんだなという
展開を増やしていきたいなと思いながら描いています
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