第2話 誕生~忌み子~
それは空を桃色に
天に愛され悪に魅入られ
時に忌み子と呼ばれ
時に聖女と呼ばれ
移ろいゆく名と共に旅をする
世界に愛され、憎まれた
1人の赤子が生まれた
………ヴィグナ家の1室(メイド-side-)………
「ヒッ…」
「そんな声をだしてどうしたの?
私の子は…私の子は…無事、なの?」
メイドによる息を飲むような悲鳴に
母は不安になり子供の安否を心配する
「あ、えっと…その…」
「なんなのよ 私の大事な赤ちゃんは!?」
メイドのどもる姿に吠える母
「元気な女の子のあかちゃんです」
「ハァハァ もう心配させないd…」パタッ
(これは、、旦那様に報告せねばなりませんね)
………執務室(旦那-side-)………
コンコンッ
「失礼します メイドのアリアです 奥様のご容態について
報告にまいりました」
「入れ」
「して、どうだった?ちゃんと産めたか?」
「はい、無事にお嬢様が産まれました、、、ですが、、」
「どうした 無事ならよいではないか なにかあったのか?」
口ごもる産婆に低い声で続きを促す旦那ことアレク
「はい、、申しにくいのですが
お嬢様のほうが、、」
「なんだ はっきりはやくいいなさい」
「ハッ ハイ お嬢様についてなのですが
尻尾がついてまし「ナニッ!?尻尾だと!?」
(ど、どういうことだ?あやつには我しか
いないはずだ、それに男は近づかぬように
徹底したはず、なのに、、なぜ!?)
「し、尻尾以外になにか特徴はあったか?」
「いえ、とくには、、ありませんでした」
「なんだ?些細なことでもよい 答えよ」
「はい 実はお産みになられる際に
少しばかり腹部が発光していたように
みえました 見間違いかもしれませんが…」
「ふむ、わか、、った とりあえず 下がれ
この件は他言無用だ
無事の出産ということでボーナスを出そう
もちろん口止め料込だ 絶対に漏らすなよ」
「はい、承知致しました ありがとうございます、失礼いたします」
(なぜ、、我が家に忌み子が、、あの娘は我が
一目惚れし城下の家族共々罪人にしたてあげ
軟禁し産ませた赤子だ、、なぜ、なぜなんだ)
その日 アレクの家ヴィグナ家には
1人の忌み子が産まれた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます