教会に属し、悪魔を倒すための子どもたち。
その中のエリートとして、悪魔の討伐を果たす第一支部に所属しながらも能力を発現できず雑用係をしているケン。
しかし第一支部が壊滅することをキッカケに新しい能力と望んでいた強さを身に付け始めます。
生き残った子どもたちは、とりあえず第二支部に向かいますが、ケンの力を得た代償や悪魔や味方であるべき教会と大人の身勝手な事情などが降りかかり、戦いながら成長していくお話。
状況はシリアスですが、悪魔と戦う肝の据わった子どもたちなので深刻になりすぎずドライでマイペースに、強くなることを焦点に旅をしていきます。
読みやすいし、一緒に旅する女の子たちがにぎやかで明るくて可愛い。
幼馴染を守るため「悪魔」を喰らった少年、ケン。而し「悪魔」は彼の身に宿ってしまい、許されざる存在として彼は生きることになる――――――
そんな冒頭から始まる本作であるが、美しい世界観とは裏腹に、非常にダークな雰囲気を全体を通して纏っている。
ただそれがノイズであるということでは全く無い。厳しい世界に根付く宗教観から非常に深い、命のあり方や人の情熱。そのようなものが緻密に描かれているのが本作だ。
ではただ昏く、黒い物語なのかと言えばそうでも無い。黒に対比するようにして、明るく軽快なコメディが和ませてくれる。私はそうして時折笑い、胸を苦しめ、感動し、本作の世界にのめり込んでいった。
為すすべもない絶望――その先の希望を、主人公自ら切り拓いていく。明るい未来を予見させてくれるそれは、私たちの心までも照らしてくれる。
本作は暗い世界観が苦手な方も楽しめるのではないのだろうか。そう期待できるほど、面白い。
是非、読んでみてはいかがだろうか。