両親に虐げられ、食事も暖を取ることも許されない。ゴミのように扱われる日々を過ごす少女・キラの元に、ある日、天使が舞い降りる。天使の名前はレイと言った。彼は殺し屋だった。けれど、キラにとって彼の素性などなんの問題でもない。だって、目があったその瞬間、彼女のすべては彼に奪われ、同時に救われたのだから。そして、レイにとってもそれは同じだった――。
そんな運命の二人が出会い、行き着く先を、読者はただ、見届けることしかできません。
あまりにも残酷で……けれど、その残酷な運命を辿る彼らを冷たく突き放すのではなく、寄り添うような優しい筆致で描いている本作。
ストーリーの組み方がとにかく上手いな、というのが第一印象でした。でも、繰り返し読んでいくと、文章そのものが持っている「温度感」こそが、この作品の一番の魅力なんだなと気づかされます。
彼らの心が、確かに一つだった時間は、あまりにもあたたかくて美しくて。二人で一緒にいられるからこそ、彼らは幸せなんだということが伝わってきます。お互いがいれば、十分だったんです。だからこそ……最後まで一気に読んでほしい。
この作品にしか残せない、唯一無二の読後感を、ぜひ味わってください。
最初の数ページから心をわしづかみにされました!
まず、登場人物たちが抱える孤独や痛みが痛いほど伝わってくるのに、不思議と重苦しさだけではなく、希望を感じさせてくれるんです。
読み進めるほどに胸を締めつけられる場面もあるのに、なぜか目を逸らせなくて。
むしろ、その痛みごと受け止めたくなるような力を持った物語でした!
全体を通して描かれるのは、ただの悲しい物語ではありません。
過酷な現実を抱えながらも、誰かと繋がりたいと願い、手を伸ばし続ける姿は、読む人の心を深く揺さぶります。
確かに本作は悲劇です。涙が止まらないほどに。
けれど、それ以上に、尽きぬ涙を誘う堪らなく美しい物語なんです。
悲劇の中にある優しさや、絶望の中に見える希望。それを見事に描き切っていて、読後感は意外なほど温かいんです。
プロローグからエピローグに至るまで、ずっと心が揺さぶられっぱなしでした。
是非エピローグを読んだあとに、もう一度プロローグを読んでいただきたいんです。
本作のコンセプトを改めて思い知り、胸の奥に衝撃が走るはずです!
切なくも美しい読書体験を求めている人には、ぜひ手に取ってほしい作品です!