青先生の『薔薇のマリア』を読んできた読者として、この続編は心臓に悪いです。
百三十億を超える屍者の行進。
真龍と龍戦士。
滅びに向かう世界。
圧倒的な終末の中で、それでも最後に残るのは、「ボクがいて、キミがいる」という、代替のきかない二人の出逢いでした。
アザニと愛龍グンニヴルの関係には、シリーズ読者としてグッときます。
王子でありながら「半王子」と呼ばれ、自分の価値を信じきれないアザニ。
どこにいても、彼は“半王子”なのだと思わされます。
けれど、グンニヴルだけは彼を掛け値なしに愛している。
グンニヴルの姿には、どうしても、かつてアジアンの身体に宿っていた竜の気配が思い起こされます。
マリアは何度それに助けられたことか。
そしてアジアンの、たとえどんな姿でも、何度でもマリアを見つけ、好きになると言わんばかりのラブマックス。極限愛。
私はあの愛に、何度も何度も泣かされました。
だからこそ、アザニがマリアの瞳の中に“何か”を見る場面が忘れられません。
わからない。
それなのに、わかっている。
マリア本人はまだ知らない。
でも、アザニだけが何かを感じてしまう。
世界が終わろうとしていても。
百億、千億、億兆の命が生まれて死んでいっても。
それでも、ボクがいて、キミがいる。
そして、ボクはキミと出逢った。
ただそれだけのことが、世界の終わりよりも大きく感じられました。
先生、ありがとうございます。
『ノラ猫マリィ』の後に、またこの物語に出逢えて本当に嬉しいです。
エモい。エモすぎて震えます。
この感情をまた味わえることが、本当に幸せです。
そして、このレビューを見て青先生が気になった方へ。
ぜひ『薔薇のマリア』も、『ノラ猫マリィ』も、手に取ってみてください。
できることなら新品で。
大好きな青先生の物語が、これからも続いていくように、私も一読者として全力で応援しています。