第22話 【本編 南②】美幸ちゃんを救う!…でも、その前に…おにーさんの糾弾大会になりそうな…
美幸『…もう…私には優くんに合わせる顔が無いんです!』
「香緒里さん!…そのレコーダー今のところを止めて!!」
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(前回の話)
私は、古い友人の
―
香緒里「高倉さん、私が美幸ちゃんとお会いしたときのことをお聞きになりたいならば、そのときの映像と録音があります」
五月「映像と録音が…あるのですか?」
香緒里「はい、どちらも念のための隠し録りだったので映像は会話が始まったあたりからうまく録れてはいないのですが」
「…録音を聞かせてください」
―
―
―
「香緒里さん!…そのレコーダー今のところを止めて!!」
香緒里「ど…どうしたのですか?」
「…実乃里ちゃん、今の…」
実乃里「ん!…南ちゃんもそう思ったのね?」
うん!私たちの中でも現役のプロの音楽家が同じ意見ならまず間違いない!
「…少し巻き戻して貰えますか?」
―
―
五月「南ちゃん、実乃里ちゃん、どうしたの」
実乃里「…喋り方がおかしいの」
香緒里「…?」
五月「…南ちゃん?」
「…ろれつが回っていないの。微妙だけど…間違いないわ!」
実乃里ちゃんも大きくうなずく。
実乃里「南ちゃん、美幸ちゃんの普段のしゃべりかた分かるよね。どうかな」
「…うん、普通じゃない。普通じゃないよ、実乃里ちゃん」
暫し考えてたあと、優秀な医師の顔に変わった
五月「…香緒里さん、映像のほうを見せていただけますか」
―
―
「…
五月「…うん」
五月「実乃里ちゃん南ちゃんの所感、そして映像を確認しました」
「…」
五月「…来て良かった。美幸ちゃんには何らかの薬物によると思われる禁断症状が疑われます!」
―
―
―
実乃里「…
五月「…うん!ここはお兄だ!」
私もそう思う。
もっとも後ろで香緒里さんが、「いや…うちの
―
五月「…ったく!…お兄、電話出なさいよ!」
実乃里「(…南ちゃん、今日、日曜日)」
「(…うん、これは出ないな…)」
土曜日の夜は、
とか思っていたら!
香緒里「…もしもし、速見先輩?おはようございます。もうすぐお昼ですけど」
うわ~!…香緒里さん、おねーさんに掛けちゃってる…!
香緒里「…何って緊急事態なんです。逆切れ禁止です!悪いんですが隣の三月さんを叩き起こして大至急、うちの事務所に…」
『あたしたち…言えないよね…』私と実乃里ちゃんは小さくなってるしかない。
香緒里「…はあっ!?身体がバラバラで動けない?…バカなこと言ってないでさっさと起きて!…いいですか?30分以内に来てください!もうみんな待ってますから!!」
―
『もう!…速見先輩は子宮に突っ込まれた訳でも無いでしょうに…』そうブツブツ言いながら旦那さんを呼ぶために出て言った香緒里さん。
五月「…ね、ねえ…香緒里さん」
「…うん…香緒里さん絶対…おにーさんとやってるね」
実乃里「…先生、どんだけ…」
これは、おにーさん…この場に来るのは拷問かも…とか思いながら、私たち三人は事務所で待つしかなかったんだ。
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