ずっと一緒

 自分の気持ちを理解して、愛羅に気持ちを伝えてから、体を離してくれない愛羅と男子高校生の正常な欲を抑えながらもイチャイチャしたりしていると、いつの間にか愛羅はまた眠っていた。俺に体を預けてきながら。


 ……別にこんなこと、あっちの世界じゃ日常茶飯事だったが、恋人……でいいんだよな? いい、はずだ。……恋人になった今だと、あっちにいた頃では信じられないくらいにドキドキするな。

 ……まぁ、色々と当たってるからっていうのもあるんだろうけどさ。


 ……取り敢えず、上手く愛羅を起こさないようにベッドから抜け出して、トイレにでも行こうかな。

 ……このままじゃ本当に収まる気がしないからさ。

 こっちの世界に帰ってきてから……と言うか、愛羅と出会ってから、そんなことをする暇がなくて、一度も一人で致したことが無いから、俺の理性のためにもさ。幸い、姉さんもまだ帰ってきてないし。




 …………どうしよう、全然抜け出せない。

 愛羅、どんだけ強く抱きついてきてるんだよ。

 いや、嬉しいんだけど、今は違うって言うか……そもそも、寝てるんだよな? なんで寝てる相手から俺は離れられないんだよ。

 ……いや、確かに、本気を出せば離れることくらい簡単に出来るだろうけど……それは、愛羅を起こしてしまうかもだし、そもそも傷つけてしまうかもだし、出来ないんだよ。


「……ん……ヒロト……好き……どこにも、行っちゃ、ダメ……」


「ッ」


 びっくりした。寝言か。

 ……寝言ではあるけど、抱きついてきている力が強くなった気がしたな。


「どこにも行かないよ」


 頭を撫でつつ、俺はそう言って、改めて愛羅の体を抱きしめつつ、愛羅から抜け出そうとすることを諦めてベッドに寝転んだ。

 ……少し早い気かしなくもないけど、俺も今日は疲れたし、寝ようと思って。

 寝れば性欲もクソも無いからな。


「おやすみ、愛羅」




​───────​───────​───────




 目が覚めた。

 愛羅はまだ俺の腕の中で眠って……いなかった。

 パッチリと目を開けて、俺の事を腕の中で見つめてきていた。

 

「……おはよう、愛羅。起きてたのか」


 そのことにびっくりしつつも、まぁ、昨日眠ったのが早かったし、早めに目が覚めていてもおかしくは無いだろうと思い、俺は朝の挨拶をした。

 すると、愛羅は何も言わずに、目を閉じて唇を俺の方に少しだけ突き出してきた。

 …………何を要求してきてるのかは理解できるけど、朝から、か?

 い、いや、ま、まぁ、もう恋人なんだし、別にいいのか。


「……朝だから、舌はダメだぞ」


 大丈夫だとは思うけど、一応そう言って釘を指してから、俺はそのまま愛羅に優しく触れるだけのキスをした。


「ヒロト、好き」


「俺も好きだよ」


「ヒロト、今日は出来るんだよね?」


「……昨日は何もせずに寝ちゃったから、学校の準備でもしようかな」


 愛羅の言葉を誤魔化すようにそう言って、愛羅に抱きしめられたままベッドから起き上がり、優しく愛羅だけを改めてベッドに寝かせた。

 愛羅が寝てさえいなければ、これくらいは出来るんだからな。

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