第15話

「明日の結婚式ーーーーーーーー…桜の花を咲かせたる!!ずっと言ってたやろ?桜の木の下で結婚式!!?私が靖春の夢を叶えたる」




「そんなこーーーーーーーー…」




「出来る!!ムリな事なんて口に出さんかったらムリやない」


美桜は言葉を遮って靖春に言った。




「ーーーーーーーー…僕は結局、美桜に助けて貰うんだね」


靖春は苦笑いで言うと




「靖春は私にとって大切な存在やからーーーーーーーー…私からの結婚祝いや」


満面の笑みで美桜は言う。






「ーーーーーーーー…ありがとう」


靖春の頬にまた涙が伝う。




「エエよ、その代わり嫁になる子を絶対に守っていかなアカンで!!?」




「ーーーーーーーー…ゥン」


靖春は涙を拭いながら答える。




「それとなーーーーーーーー…靖春
















ーーーーーーーー…私の分まで幸せになってや」


美桜は靖春に向けて小指を差し出す。




美桜の言葉から終わりが近いのだと靖春は感じた。




靖春は次から次に流れてくる涙を必死に拭って、美桜の差し出した小指に自分の小指を絡めたーーーーーーーー…






「………わかった、約束するよ美桜ーーーーーーーー…絶対」


靖春の言葉に美桜は満足そうに頷くと、朝日に染まった空に吸い込まれるように消えていったーーーーーーーー…

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