第15話
「明日の結婚式ーーーーーーーー…桜の花を咲かせたる!!ずっと言ってたやろ?桜の木の下で結婚式!!?私が靖春の夢を叶えたる」
「そんなこーーーーーーーー…」
「出来る!!ムリな事なんて口に出さんかったらムリやない」
美桜は言葉を遮って靖春に言った。
「ーーーーーーーー…僕は結局、美桜に助けて貰うんだね」
靖春は苦笑いで言うと
「靖春は私にとって大切な存在やからーーーーーーーー…私からの結婚祝いや」
満面の笑みで美桜は言う。
「ーーーーーーーー…ありがとう」
靖春の頬にまた涙が伝う。
「エエよ、その代わり嫁になる子を絶対に守っていかなアカンで!!?」
「ーーーーーーーー…ゥン」
靖春は涙を拭いながら答える。
「それとなーーーーーーーー…靖春
ーーーーーーーー…私の分まで幸せになってや」
美桜は靖春に向けて小指を差し出す。
美桜の言葉から終わりが近いのだと靖春は感じた。
靖春は次から次に流れてくる涙を必死に拭って、美桜の差し出した小指に自分の小指を絡めたーーーーーーーー…
「………わかった、約束するよ美桜ーーーーーーーー…絶対」
靖春の言葉に美桜は満足そうに頷くと、朝日に染まった空に吸い込まれるように消えていったーーーーーーーー…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます